「9歳の壁」2009年04月06日 10:47

「何故、iPodは日本で生まれなかったか」という問いかけに対して、「遅れていた」「日本のメーカーの限界」と解説されることがありました。
しかし、私はこれらの見解とは少し異なるものを感じています。少し長くなりますが、今日はそれを紹介いたします。


「9歳の壁」
最近、時々耳にしますね、教育用語だそうです。
本来の意味は、9歳までの勉強法を間違えるとその後学力が伸びない、という現象を命名したものとのこと。9歳までは計算問題や漢字の書取りなどではなく、考える力をつけるべきなのだそうです。

これを伺って思い出したのは、アメリカのプライマリースクールの教科内容です。知人が子供を連れて渡米した際、日本と比較して2〜3年遅く「幼稚園かと思った」と、最初は戸惑ったそうです。でも暫くすると子供たちがみな活き活きしていて、学校の目標が「勉強が好きになる」事だと分り、安心したそうです。

そう言えば、世界の国別の成績を比較すると小学校ではアメリカはとても低く日本は高く、大学では日本は低くアメリカは高い、とニュースで流れていましたね。

また、言語中枢やその人の精神の特徴は8歳までに決まるそうですね。大人になってから他言語を覚えると、脳の働く部位が異なるそうです。私たち日本人が「L」と「R」の発音が区別出来ないのは脳科学的には仕方のないことだ、とおっしゃる方もいます。
同じように「しんしん」「さらさら」といった音を言語として捉える耳は日本語の特徴で、後から習得するのは難しいそうです。

明日へ続きます。
dmc.
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