古さの価値2009年04月08日 11:30

中国からの留学生が、デザインについて「創新」という言葉を使っていました。20年以上前の事で、薄情なことに彼の名前も忘れてしまったのですが、この言葉だけはよく覚えています。
デザインは、言うまでもなく「新しい価値」を創造して行くことに意義があります。それを平易で率直に表していて気持ちがいい言葉です。

しかし一方で、新しいことだけに捕らわれているデザインが普通の生活を送る人にとっては意味を持たないことも忘れてはなりません。
アルマーニ氏はこの点を 「誰もやっていないとしたら、やる必要がなかったからだ」 と戒めています。

また、プロダクトデザインの草分けとして知られるレイモンド・ローウィ氏は、人々が受け入れられる程度の革新性を「MAYA段階」と名付けました。使う人たちが理解出来る事が重要なのだと説いています。
新しいことはもとより、使う人が満足して使って下さるか、喜んで下さるかが大切なのですね。当たり前のことではありますが、忘れないようにしたいです。


さて、デザインにおいては新しさと同じように「古さ」も大切です。心地よく感じる街や空間を想像して見て下さい。欧州や日本の歴史ある田舎町や自然豊かなビーチなどはいかがてしょうか?
「昔から変らない事」が、安心して心地よく暮らして行くことにとって、とても大切に思えてきます。これは「普遍性」といいかえた方が分かりやすいかも知れません。
もしそのデザインが普遍性を獲得できれば、穏やかに長く愛されることでしょう。

春の花2009年04月09日 11:08

アイランドポピー つつじ
今年の横浜は花を散らす雨が降らず、うららかな天気が続いています。お花見に出かけられた方も多いことでしょう。私はスタジオまでの通り道、花を眺めながらゆっくり歩いています。

これからゴールデンウィークまでずっと春の花が続きますね。写真はきれいに整備された花壇のポピーです。うしろのつつじもほころび始めました。
新年度もほがらかに過ごして行きたいと思います。

花はなごりの・・2009年04月10日 13:38

川岸の桜 大岡川
昼休みに出ると風にのって花びらがどこからか飛んできました。
桜の満開からはらはらと散って行く様は美しいですね。誘われて足を伸ばしました。

写真は近くを流れる大岡川です。川面の花びらが、波に揺られるたびに陽光を反射していました。

感謝の気持2009年04月13日 10:00

昨日4月12日は、dmc.の誕生日でした。
皆さまにご愛顧賜った8年間は、感謝の思いで一杯です。本当にありがとうございました。
今日からまた一つ一つ前へと進んで参りたいと思います。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

「くささない」2009年04月14日 15:23

Design は De + sign ですね。
破壊して創造する、を表していると教わりました。語の中に破壊が含まれています。今ある物事を否定してあらたな価値を創造するという行為を端的に表現していて、なおかつデザインの価値の半分は「破壊」にある、と読み取れる事は興味深い事実です。

ところで、若い頃は批判精神が旺盛といいますが、評価されたり認められているものの中の未熟な部分を探り出し、更によりよいものにする力は確かに若い時の方が強いかも知れません。
他を否定することで顕になる新しさ、というものに惹かれていた頃が私にはありました。もっとも私の場合は、自身の力不足の故の焦りも大いにあったかもしれませんが、それでも批判することを通して核心に近づけた、と思う事がありました。

さて、現実のデザインにおいては、どこを破壊してどこを創造して行くのか、、これはとてもセンシティブな問題ですが、切り分けるラインは明解だと思います。
私は「最終的により良くするために受け入れられる否定」という見方で、それを自身の内面で納得して行えるシンプルな心構えとして「くささない」という感情的な言葉に置換ています。

では、くささない、とはどういうことでしょうか、、これは明日紹介いたします。
dmc.
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