ない理由、ある理由2009年06月26日 15:48

今この瞬間に、世界中の企業家、開発者、技術者、デザイナー、発明家たちがいくつの新しいアイデアを思いつき、はたまたビジョナリー、思想家、アイデアマン、野心家、夢想家たちがどれだけの新たなビジョンを抱いていることでしょうか。。

これはと思うアイデアを見つけても、多くは既に先駆者がいたり実現には大きな課題が隠されていたりします。しかしその中に時々、まだ誰もやったことがないものが見つかります。

しかし誰もやっていないからといっていいアイデアかどうかは分りません。
以前こちらで紹介させて頂きましたが、ジョルジオ・アルマーニ氏は「誰もやっていないとしたら、やる必要がなかったからだ。」と、若いデザイナーに戒めを教えています。

「なぜそれはないのか」
これを問いかけることで多くのアイデアは振るい落とされ、骨抜きにされ、意義を失って行きます。

そうしてもなお光るアイデアがもしあるとしたら、それは本物のアイデアかも知れません。本物のアイデアなら、これまでなかった理由はただ一つ「なかったから」です。

 やる必要が絶対にあるのに、世の中にはなかったもの。
 実現可能で、それをやる理由が私たちにあること。

やるべきことを見つけ出すこととは、非情なほどの厳しさが必要なのでしょう。


過去記事:「デザインは生活のためにある」
http://dmc.asablo.jp/blog/2009/03/24/
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