気付く2009年07月01日 12:54

デザインに感じることの中で、行為を促すものは特にアフォーダンスと呼ばれていて、人と製品の関係性をより良くするために欠かせない視点となっています。
アフォーダンスは有名な概念ですので、ご存知の方も多いことと思いますが、製品の形態が「押す」「回す」「すわる」などの行為を促すことを指します。

正しくは、私たち人間が周囲のものの形態や色や状態から、自分達にとっての「意味」を峻別しているのだそうですが、これを私たちは「促される」と感じます。
ここに私は、単なる主従の逆転以上の大きな転換を感じます。

少々話が飛躍して恐縮ですが、ある日コインを拾ったとします。次の日も同じコインを拾いました。そして次の日も拾いました。あなたならそれをどのように感じますか?ただの偶然以外の何かを感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
周囲の意味に気付くだけではなく、それを意思的に捉える、という心の働きがなければ、偶然は偶然のままであり続けるでしょう。
この転換は、もしかしたら一人の人間の一生を左右する程に強力なものではないかと思っています。

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