グローバル2009年11月09日 21:28

日本のメーカーのデザイン戦略は、ここ数年来グローバルに軸足を移行しつつありましたが、この一年では特にその変化が激しかったと実感しています。この傾向は暫く続くのでしょう。

グローバル戦略といいましても、各市場にあわせて多数展開するものもあれば、一つの製品をどの市場にも通用するものとして仕上げるものもありました。
そのなかで強く感じたのは「日本ローカルがグローバルに通じる」という視点です。

日本とグローバルの対比で、よく引き合いに出されるものに携帯電話の市場があります。いわく、独自の仕様と行政による囲い込みが世界の中で特異な市場を生み出してしまったと。
多くの議論がある所ですが、デザインの実感としては日本の携帯電話の海外での評判が高いと感じたことが複数(EU・中国)ありました。
また日本ローカルな炊飯器のデザインが、中国で非常な人気になった事も目の当たりにしました。

日本市場全体の抱える問題も、各市場の個別の事情も、突き詰めて行けば世界に通じるヒントがある、ということの示唆なのだと思っています。
dmc.
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