楽譜と棋譜2010年02月25日 18:23

6〜7年前に、どなたの作品か失念してしまいましたが、モーツァルトの楽譜を空中に並べたものがありました。それ自体とても透明感を感じるものでしたが、楽譜それ自体に美しさがあるように感じられました。ただ、楽譜が読める訳ではありませんので、音楽として楽しむ事は出来ませんでした。
楽譜を見ると頭の中に音楽が流れるという方は、もっと直感的に視覚と聴覚で味わえる作品なのでしょう。

話は飛びますが、囲碁をされる方に「名勝負の棋譜は美しい!」というお話を情熱いっぱいに伺いました。
勝負が決まった後の静けさ、そこに至るまでの物語、最後の一手の凄さ、、どれも美しいと感じるそうです。
囲碁の事は素人ですが、確かに棋譜には静謐な美しさがあるのかもしれません。

モノクロームの記号から情感豊かな美しさを感じてしまう。。
凄いです!

コメント

_ kmatsu ― 2010年02月26日 23:21

しばらく前に「moog」という、シンセサイザーの開発者であるロバート・モーグ博士のドキュメンタリー映画(DVDにもなっています)を観たのですが、その中で「回路基板を読む」という話が出てきたのを思い出しました。
モーグ博士くらいになると、シンセサイザーの回路基板をぐっと睨むだけで、良い音がするかどうかがわかるというのですが、「きっとそうなんだろうなあ」と納得できる話でした。世の中にはアーケードゲームの基板コレクターといったひとたちもいるそうで、そうした人たちは基板に良く出来た都市計画図みたいな美しさを見ているのでしょうね。

_ ― 2010年02月27日 20:30

kmatsuさん
こんにちは!

>シンセサイザーの回路基板をぐっと睨むだけで、良い音がするかどうかがわかるというのです
うーん、、凄い話ですね!
回路図を見て性能が分かるということなら少し理解出来ますが、きっと頭の中で実際に音が鳴っているんでしょうね。
そういえば、エンジンの設計図を見るだけでどんな音がするか分かるエンジニアがかつていらした、、というお話も伺った事があります。

基板と言えば、同じ横浜市ということでお付き合いさせて頂いている、電子回路設計のスリーテック久野社長は「基板は美しく」というのが信条でいらして、デザインからプロダクトにアプローチする活動もされていらっしゃいます。
久野社長は基板の設計制作を日々続けられる中で「美しい基板は歩留まりも良く性能もいい」ということに気付いたのだそうです。
そして「美しさを求めること」が、実はとても効率良く様々な問題を解決する近道だと言う事も発見されたそうです。
その話を伺った時、「美」というものの価値を知っていたつもりで全然知らなかった、、という思いがしました。

技を極めれば身体化する、というのは感覚の分野でも起こる事なのですね。

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