「いれもの」 ― 2010年06月15日 23:59
またまた嬉しいお便りを、ミサリングファクトリーの松本さんから頂きました。
ご紹介させて頂きます。
ミサリングファクトリーでは、子ども向けにお菓子作りを教えていますので、小さいお子さんを持つお母さんも沢山集まっています。
そのお母さんたちがミチクサを大変気に入って下さっていると。
伺いますと、子どもが摘んでくる花を活けるのだそうです。
「ママ〜、これあげる!」と公園のツメクサやたんぽぽを持ってきてくれる花をコップに活けた事のある方は多い事でしょう。
それをミチクサに変えて、食卓に飾って下さっているのです。
もちろん、この喜びはどんな花器だろうと関係ありません。
でもそれを、少しでも長く楽しむ事ができたら、それはとても幸せなことでね。
先日ご紹介したエピソードもそうでしたが、私がミチクサに込めた思いとは別の、本当の物語が備わってくれている。そのことが本当に嬉しいのです。
ところで、感動の記憶がまだ新しい「はやぶさ」も、私を含め多くの方が機械を越えた命的なものをその中に見ています。エンジニアたちが全魂を込めたプロジェクトは、その思いを遥かに越えて、多くの感動を呼びました。
私のデザインと「はやぶさ」を並べる事自体、大変おこがましいのですが、私の中ではひとつのイメージが浮かびました。
それは「いれもの」というイメージです。
私はデザインの中に「メッセージを込める」という事が、絶対的に必要だとは思いながら、何かその恣意性に違和感を覚えていました。
しかしそうではないのです。思いを受止める入れ物を作っておいて、そこに思いやメッセージを詰めておく。
それがお客様の手に渡ったら入れ物の詰め物は取除かれ、お客様にとっての思いやメッセージを詰めて頂くのです。
これが「込めるということなのだ」、と一人ごちています。
松本さん、ありがとうございました!
躑躅(つつじ)と匂蕃茉莉(においばんまつり)。
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