幻の「飛行器」2011年02月21日 16:25

今月最初の週末、子どもと国立博物館で行われていた「空と宇宙展」に行ってきました。

空と宇宙展

展示のメインは「はやぶさ」と「イカロス」。はやぶさの実証試験機の前には独特の熱気があり、あの感動が再び新鮮に蘇ってきました。
イカロスは太陽光の(光子の)圧力を使って航行する「宇宙ヨット」です。既に打ち上げは成功し、太陽光圧による加速を確認、液晶による姿勢制御も上手く行っているようです。
はやぶさのイオンロケットとあわせて非常に独創的なアイデアですね。スペースシャトルが退役した後の宇宙で、沢山の使命を果たせるよう成功を祈りたいと思います。

さて、展示は日本の航空史を紐解いて行きますが、その黎明期に二宮忠八という傑出した人物がいました。
統一した評価はまだ確定されていないとのことですが、日本の中で独学で飛行機にチャレンジした最初の主要人物であることは確かなようです。

二宮忠八 烏型飛行器メモ
固定翼機で飛べるはず、と「羽ばたかない烏」から着想を得たそうです。

二宮忠八 烏型飛行器(模型)
飛行実験に成功した烏型飛行器の模型。
「飛行器」は二宮さんの命名だそうです。

二宮忠八 玉虫型飛行器(模型)
完成かなわなかった、人を載せて飛ぶはずの「玉虫型飛行器」の模型。
潜水艦のスクリューみたいだな、と思っていましたら、プロペラは船のスクリューを模したのだそうですね。翼の形といい造形に飛行への思い入れを強く感じました。

人一人が普段の生活の中で軽々と空を飛ぶ、思えばこれも叶っていない夢ですね。いつかふわっと飛んでみたい、、そんな気持ちになりました。
dmc.
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