再会 写真家 Kuni Takahashi2012年03月05日 23:59

先週末、29年ぶりに再会した高校時代の知人たちは皆、それぞれの分野で第一線にいました。情熱大陸に出てたりアポロシアターに立ってたり、、みんな凄いなぁ。

Kuni Takahashi

その中の一人、高橋くんはいわゆる戦場カメラマンで、仙台出身ということもあり、東北の被災地の取材を続けています。

訊けば、同じ戦場カメラマンでの沢田教一さんに憧れて渡米、この道に入ったそう。奇遇にも私は二十歳の頃、澤田さんの奥様のお話を伺う機会があり、その抱えていらした深い苦悩に若い私は少なからず影響を受けたのでした。

話は飛びますが、1年前の震災で、NHKのニュースをUSTで放送した中学生がいました。またそれをNHKの社員が独断(自身の責任として)でツイッターで広報しました。著作権法違反ではありますが、追認され、民放各局も追従しました。その勇気と知恵と行動力は称賛に値したと思います。
正しい目的に対して有効な手段があればどんどんやるべきだ、、。上の例だけでなく、リッツやザッポスの様な愛される企業の姿としても、この様な心構えを持った社員は歓迎されています。これからの世の中は、もっとこの様な場面があらわれて来るでしょうね。

そこでふと、立ち止まるのが戦場と言う空間です。そこに立った事はありませんので何とも言えないのですが、私にとって「正しい事をせよ」と思ったとして、一兵隊として戦争を放棄するのだろうか、、という素朴な疑問が湧きます。

それが戦争だ、それが世の中だ、それが会社だ。

この引き裂かれそうな断定に「いや待てよ」と声を上げさせる写真こそ、彼らの真骨頂でしょう。

予科練(特攻隊の養成部隊)だった父の話によれば、そこは「生きる事が正義」だと。
高橋くん、戦場に行っても絶対死なないで帰ってきて下さいよ!

Kuni Takahashi


dmc.
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