いつもありがとうございます!2013年04月12日 23:46

本日、弊社は創立12周年の節目を迎えることが出来ました。
これもひとえにご愛顧下さったクライアント様、暖かく見守って下さり時に貴重なご意見を下さる諸先輩方、友人、そして惜しみない協力をしてくれるスタッフのおかげです。本当にありがとうございます!

これからも鋭意頑努力して参りますので、ご高導賜ります様よろしくお願い申し上げます。 

ちょっと時期を外してしまいましたが、今年の桜の写真を引続き、、。
みなとみらいから野毛あたりの夜桜です。
みなとみらい 夜桜

みなとみらい 夜桜

みなとみらい 夜桜

みなとみらい 夜桜

みなとみらい 夜桜

野毛 大岡川 夜桜

野毛 夜桜

先月末からブログ更新が滞っておりました。
昨年から作業に集中するとブログが書けない状況が続いておりますが、忙しいのが大好きということで、、ご容赦頂ければ幸いです。

洗練の極み「Natural Fashion」2013年04月15日 08:13

いやぁ、久しぶりに鮮烈な写真集に出会いました。

ハンス・シルベスター(Hans Silvester)氏の「Natural Fashion Tribal Decoration from Africa」です。2008年発刊です

Natural Fashion
この写真に目が釘付けになりました。
エチオピアのSurma族とMursi族の部族ファッションだそうですが、表紙から強烈な個性があふれ出ています。

Natural Fashion

Natural Fashion

Natural Fashion
乗せたりくわえたり編んだりと、花の扱いがとても自由で、現代のトップフラワーデザイナーのようです。
一見雑に見えるように収めるのって技術的にも難しいはずで、細かいアクセサリーとあわせて繊細さと大胆さと、、なんて講釈は野暮ですね。

Natural Fashion
鶏!

Natural Fashion
自由!

何世代か前に天才が現れたのでしょうか、それとも部族間で華美を競ったのでしょうか、、この写真集自体はハンスさんがきちんと演出して撮ったものと推察しますが、このような文化風俗をかいま見る事が出来て心躍りました。

もちろん彼らも私たちと同じ「今」を暮らしている訳でして、グローバル化、といいますか西欧化も進んでいると思いますし、地域の政情に大きく影響を受けるでしょう。その結果このファッションがその伝統的な系譜からは失われる事もあるかもしれません。
しかし、たとえそうなったとしてもこの美意識はどこかで受け継がれて行くだけの洗練を持っている、、そう感じました。

流用と飛躍2013年04月16日 14:14

子供の頃に教わった「鳥の骨は飛ぶために空洞が多い」という説明は半分嘘だそうです。
鳥の祖先、恐竜が誕生した時の地球の酸素濃度は薄く、ために全身で呼吸するシステム(気嚢)が産み出されました。気嚢は骨の隅々にまで及ぶため、骨は軽く丈夫になりました。その後たまたま空も飛べるようになった鳥にとって「身体の軽さ」も優位だったため、より軽量化された、、というのが現代のシナリオです。

「鳥の骨は軽いので飛ぶ事に役立っている」とは言えても、「飛ぶために軽くなった」と言うのには疑問符がつくのです。
「たまたま飛べるようになった」というのも一方的な見方なのかも知れませんが、他の目的で獲得したものが別の目的で活用されるというのは、進化の説明では良く伺うパターンです。
例えば、魚の浮袋が空気呼吸をする肺に進化したり、口呼吸のために繋がった経路が声帯になったり、、。
これって、面白いと思うんですよね。

バイオミミクリーは「ある目的に対する最適なシステム」を生物に求める態度ですが、その進化の過程まで模倣しようと思いますと、既存のシステムの「流用」が、全く新しい行動獲得への「飛躍」になっているという見方ができるかも知れません。

デザインを行う場合をふり返ってみますと、「応用」はあっても「流用」って案外少ないかも。これはデザインの原点(の一つ)が、機能発想(Form takes function)だからかも知れません。
しかし「特異点」「イノベーション」が求められるところでは、この「流用」は可能性がとてもありそうです。
ふむ、今後大いに流用に注力しよう、とひとりごちました。

過去記事「恐竜はなぜ鳥に進化したのか」
http://dmc.asablo.jp/blog/2010/09/24/

システムを流用する2013年04月17日 23:58

昨日の「流用と飛躍」の実例、身近にありました。

島根の電子部品メーカーでありお菓子メーカーである「有限会社エヌ・イー・ワークス」さんです。
http://www.new-works.jp/

以前にご紹介させて頂いておりますが、もともとは電子部品メーカーでらっしゃいます。その電子部品生産で鍛えられた「細かい作業が得意」という従業員の方々の特徴と、奥出雲と言う立地を活かし「食べられる花」の生産という「飛躍」をされました。
そしてお菓子の商品化から始まり、可食花の独自ブランドとして見事に成功しておられます。

構造転換期にあるサプライチェーンメーカーにとって、とても勇気の湧く実例ではないかと拝します。

今「作っているもの」ではなく、「やっている事」が流用出来る分野は何か、、。
こう書きますと大差がないのですが、出来上がった「ものの流用」ではなく、「システムの流用」を考える事はやはり飛躍だと感じます。

飛躍が必用とお感じのメーカー様、ひとつ試しに考えて見てはいかがでしょう?

過去記事:お菓子「世界にひとつだけの花」
http://dmc.asablo.jp/blog/2010/01/25/

草芸の街2013年04月18日 23:16

パフォーマー?
「整えられていない場所で素人が楽しむ」芸、パフォーマンスは、草野球、草テニスのように、草芸と呼んだりするのでしょうか。(耳にした記憶がありますが検索したら見当たりませんでした。)
素人が趣味の範囲で、なのかはご本人しか判りませんけれど、唄(カラオケ)、バンド、ダンス、ジャグリング等のパフォーマンスは昔からよく見かけます。飲み屋街の三味線の流しもいましたね。

町興しから始まった「大道芸」は人気イベントにもなって観光資源になりつつあります。こちらはプロの方々の集まりですね。
一方でお客さんを楽しませるレベルではないけれど、何かおかしな事やってるな、と思わせるパフォーマーも時々みかけます。それはある種の緊張感と半透明さが面白いなぁ、と思っております。

写真は今日、みなとみらいの汽車道で見かけた方。パフォーマンスにしてはじっとしていますが、よく見たら電動ドリルの先にスマートフォンをくくりつけ回転させています。動画を撮影しているのでしたら映像作家さんでしょうか。意図した映像が撮れたでしょうかね?こういうちょっと気になったまま特に答えがない感じ、、案外好きです。

「どうせなにもみえない」2013年04月19日 23:49

諏訪敦絵画作品集「どうせなにもみえない」が届きました。

諏訪敦絵画作品集「どうせなにもみえない」
画集の表題にもなった「どうせなにもみえない」はシリーズ化された5点の連作です。
表紙はそのver.5。

諏訪敦絵画作品集「どうせなにもみえない」

諏訪敦絵画作品集「どうせなにもみえない」

諏訪敦絵画作品集「どうせなにもみえない」

諏訪敦絵画作品集「どうせなにもみえない」

対象への徹底した取材を通し「モデル」の中から見いだされるものを絵画に定着させていく、その過程の時間まで内包された静けさに圧倒されます。
その包まれた時間は実際の制作時間をさらっと超えて、生死まで、またその先まで含んでいるようにも感じます。

「写実」に私が惹かれるのは、画力によって「生死を内包した一瞬」がかいま見られるからかもなんだなぁ、と改めて思いました。

大きな黒点が表れました2013年04月22日 13:14

黒点 2013/4/22
このところの太陽には大きな黒点があると伺い撮って見ました。
甘い画像ですが、ご覧ください。

色々と耳に挟む黒点と地球の相関の多くは俗説だそうですが、地震や異常気象との関連を思ってしまいますね。
(丁度今週の日本周辺の磁場は要注意と聞いたばかりだったので、余計に気になってしまいました。)

地球との相関関係は別としまして、一番身近な恒星である太陽の観察から、宇宙の中にある何かがかいま見えるのはとても面白いです。

SOHO衛星の写真:
http://sohowww.nascom.nasa.gov/sunspots/

じっくりよむ場所2013年04月23日 07:33

郵便局のノベルティーで、振込詐欺防止を唄ったトイレットペーパーを頂きました。

詐欺防止が書かれたトイレットペーパー
派手で文字の多いパッケージ。

詐欺防止が書かれたトイレットペーパー
漫画で詐欺の実例を紹介、注意喚起をしています。

長居するには丁度良いのでしょうか、トイレに本棚、実際に見かけた事があります。
忙しさやストレスから一人になれる場所ということで、ここでお弁当を食べる、、なんて話しもありました。
衛生的に気にならなければスマートフォンの操作をしている方も多いでしょう。

また「トイレはその人を素に戻す場所」だそうで、高級なお店ほどゴージャスにして、非現実味を演出しなければなりません。

「冷静に注意喚起を読ませる場所」としては最適な場所なのかもしれませんね。

・・なるほど、と思いながらちょっと落ち着かない気分にも、、。
私は清潔で静かな雰囲気の方が好みですねぇ。

鼠の文鎮2013年04月24日 23:23

前期か後期か失念してしまいましたが、江戸時代のものです。修行時代に先輩から頂戴しました。

鼠の文鎮
18cm、6寸弱ながら532gと結構な重さです。

鼠の文鎮
下をわざわざ削って口を尖らせています。
そこからあごをなぞって耳へ続くS字の螺旋、気持ちいいです。

鼠の文鎮
鼠のしっぽのしゃきっとする時とひょろひょろっとする時の、ふたつの表情がこの形から伝わります。さらっとした意匠ですが、凄いなぁ。

文鎮として使うにはちょっと小さいのですが、めったにとらない毛筆を使う時にはかかせない品になっています。

ボタンストローク2013年04月25日 23:14

電子レンジのボタン
80代の父母が使っている電子レンジのスタートボタンが壊れました。使用頻度が高いので不思議ではありませんが、そこに気を使っているはずの日本製としては少し早い気がしました。
そう言えば、先日はウォシュレットのボタンが壊れまして、これは10年使用したので気には留めなかったのですが、同時に設置した私たちの方は問題なく使えています。
もしかして、、と思って確認して見ますと、テレビのリモコンボタンも利かなくなって買い替えていますし、洗面所のプッシュ式の照明ボタンも一つ壊れていました。

暫く観察してみますと、お年寄りですので押す力は弱いのですが、丁寧にしっかり押し込む癖がついているようで、それが繰り返されて物理的に無理が出てしまった、と見受けられました。
昔のプッシュホンやレジスターを思い出せば、「押しボタン」は機械式でストロークと抗力の大きなものだった事が想起されます。

そういえば、この世代は感圧式タッチパネルとの相性がよかった事を思いだしました。解像度も感度も低い感圧式の方が、丁寧にぐっと押し込む所作が身に付いた方には丁度よかったんですね。

科学的に正しい数値は判りませんが、30代より後に接した「操作感覚」は、それ以前に慣れ親しんだものとの関連がないと難しく感じられ、また、それを模したものは差違に気をつけなければならない、と言えるのでしょう。(UIを考える前提としては当然な話でしたね)
dmc.
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