選んだあとの選択肢2013年07月12日 23:28

昨日は「『ユーザーが何を引き受けるか』は、とても大切な視点」と書きましたが、そもそもこの場面でユーザーは何を引き受け(させられ)たのかと申しますと、それは「決定したものをもう一度決定する」という行為です。

このディスペンサーを操作する前後を細かく見て行きますと、まず商品棚かレジでメニューを選び、指定し、お金を払います。その後マシンに向かい、決定したメニューのボタンを押します。
この「お金を払う時」と「ボタンを押す時」の2回、ユーザーは明確な意思決定が必要になります。

ここが混乱を招いているように、私には見えます。
私などはお金を払った瞬間に「済んだ事」として記憶から消してしまうようで、「えーと・・」となってしまいます。特にコーヒーのサイズが書かれた蓋は、ボタンを押す際には捨てられていますので、曖昧な記憶に頼らなくてはなりません。その時、せめて記憶の想起に役立つ明確な表示が欲しいところですね。

昨日の記事では、この意思決定を購入時のみにする案を提案しましたが、、さて本当のところはどうなのでしょう。試して見たいです。

ちなみに「買ってからマシンを操作」というスタイルは、他のコンビニでも採用していて、同様な混乱を招いているようです。セブンカフェがこれだけ話題になったのはちょっと別の要因があるのかも知れません。。

またミニストップでは、アイスとホットとディスペンサーが違い、かつサイズを選ぶ必要がない(カップにはいるだけ入れる)ので、混乱は少ないようです。(ミニストップは昔からイートインをしていますのでノウハウがあるのでしょうね)

過去記事:整理整頓と使いやすさ 何を引き受けるか
http://dmc.asablo.jp/blog/2013/07/11/
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