ダメマシンクリニック52【複合ビルの地下駐車場精算機:表示失調】 ― 2016年11月04日 23:59
みなさまこんばんは!
ハロウィンとクリスマスの狭間で、野球もサッカーもシーズンが終わったあとのこの時期の、何となく所在なげにしている時期が好きです。といいましても、一夜にしてクリスマスカラーになった空間も多々ありましたけれど(笑)
さて、今週のダメマシンクリニックはこちら、横浜ランドマークタワーの地下駐車場の精算機です。
ダメマシンクリニック52【複合ビルの地下駐車場精算機】
このマシンのダメ出しは、この駐車場では少ない方で、もっとベタベタッとダメだしされているマシンもあります。今回はこちらのダメ出しがちょっと珍しいものでした。
上から詳しく見て見ましょう。
1:注意書(宿泊者は別)
2:注意書(取消不可)
3:誘導(挿入のタイミング)
4:表示(インターフォン)
まず、「1」の、ここでは精算できない利用者に向けて、遠目からでも視認しやすいよう大きめに注意書きがされているのは良いですね。
「2」「3」「4」はそれぞれ適正な場所に追加されており、ダメだしされている方の熟慮が感じ取れます。
しかし、よく見ますと「2」の「取り消し不可」とはどういうシチュエーションなのでしょう。文面通り、一度駐車券を挿入すると精算完了まで後戻りできないのでしょうか?
こから先は推察です。以下の2パターンについて考えてみましょう。
a)文面通り、精算の取り消しは出来ない。
b)清算中の取り消しは出来るが、精算が確定した後の取り消しは出来ない。
まずaですが、この可能性は低いでしょう。この赤いボタンは「取り消しボタン」と思われます。実際に、別のマシンでは取り消しボタンであるのを目視しています。(写真はありません)
ではbはいかがでしょう?
この場所はショッピングモール、ホテル、事業所が同居する複合施設で、様々な割引サービスの対象となっています。うっかり割引サービスを利用しわすれて損してしまった、と言う方なら精算をやり直したくなるでしょう。
とても高額な駐車場ですから、諦めがつかずに精算をし直したいと訪ねてくる利用者が多いのかもしれませんね。
【診断】
推察bを前提にしますと、運用上の都合ではありますが、表示が不足している状況になっていますので「表示失調」と診断します。
【処方】
では処方です。
表示の不足を補います。
処方01:表示追加
運用上の注意書きを大きく表示し、他の追加表示は適切に行います。以下の様にすると良いでしょう。
・宿泊者への注意書はそのまま用いる。
・精算のやり直しを行いたい利用者への注意書を大きくする。
・通常の精算の取り消しの表示は残す。
・他の誘導、表示はそのまま用いる。
精算を済ませた駐車券に対する注意書きとして大きく掲示します。この時、通常の取り消しが出来るよう、赤いボタンの横の表示は隠さない方が良いでしょう。
他の追加表示は現状で問題ないと考えます。
ところで、ETCカードを利用した駐車場精算は何故増えないのでしょうね。事実上のデファクトスタンダードですし、駐車券も不要になり、割引サービスのし忘れも無くせると思いますけれど、、これはまた別の機会にでも。
(ETC決済についてはTimesが実証実験の後導入した例があります。)
ダメを憎んでマシンを憎まず。
ダメマシンクリニックからは以上です!
No.: 52
対象:駐車場精算機
設置場所:横浜みなとみらいランドマークタワーの地下
報告者:ディーエムシー
報告日:2016.11.4
症例:表示失調
ダメ度:-(運用上の都合だが表示は必要)
応急処置:表示追加
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