体感の強力さ ― 2024年05月17日 17:17
メタバース時代のデザインについてお悩みの皆さまこんばんは^^
メタバースが当たり前になった時、ゴーグルを付けているかどうかは分かりませんが、またどこのプラットフォームが主流になっているのかは分かりませんけれど、いずれ「仮想空間」が日常的になるのは避けられないでしょう。
仮想空間が日常になることによって、通信サービス、プロダクト、UI・UX等の様々な分野全体が影響を受けると思われますが、デザインはどうでしょうか。
まず、これまで「ヒト」が道具との間に長い年月(一万年程度)を通して築き上げてきた関係性があります。まずはその道具たちとの関係性の延長として捉える事が第一歩です。しばらくはこの「現実との延長線上」で模索されるでしょう。そして、普及して皆が慣れた後、仮想空間ならではのデザインと、現実空間との接点を支えるデザインとの間が広がって行くことでしょう。
UI視点で見てみますと、仮想空間以前は、主に視覚とタッチポイント(カーソルや指でのタッチ)のみで構築されてきました。仮想空間以降では、手や腕、脚といった身体要素の追加が試されています。これは強力なインターフェイスとなると予想します。
それは、身体感覚がその人の精神活動全般のベースになっているからです。これは普段は意識されないことですが、無意識の中で認知され判断され行動に移されている事が、意識活動より多い事が分かっているそうです。
ここで、身体感覚の力強さを一つご紹介。
私は軽い左右盲で、特に「L/R」の表示と実際の左右の紐付けに時間がかかります。特に、手袋やイヤホンをはめる際に、表示を視認してから「Lは左」と意識まで持ち出す行程が必要でした。
ある時「アメリカでは子供に、左手でLの形をさせて覚えさせる」という話を聞きましてやってみたところ、すんなりと体得する事が出来ました。左手の筋肉の形と「L」という造形と「左」という意味が繋がったのですね。とても新鮮な体験でした。
(マルチモーダルなどとよばれる仕組みがあるようです)
そんなこともありまして、全身に適切なフィードバッグを返すデバイスとシステムが必ずや現れると思っています。
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