ますますデザイン2025年01月01日 10:37

朝焼けの富士山と電線
新年明けましておめでとうございます!

今年はより一層、"ピュア"なプロダクトを作って行きたい、そんなことを思いながら年が明けました。
UIにおいては、使用者さまの意味世界を大切にする意識がこれまで以上に必要だとも予測しています。

いずれにしましても、私たちのデザインが誰かを和ませ、幸せに寄与するよう、今年も全力で臨んで参ります。本年も倍旧のご愛顧を賜ります様、よろしくお願い申し上げます。

写真は新幹線の車窓から、朝焼けに染まる富士山を背景にした街の風景です。煙突の煙や電線、一般的には邪魔なものですが、私は好きなんです。人の生活がそこにあってここでは見えないものまでつながっている、、そんな感じで惹かれております。

本年もよろしく、重ねてお願い申し上げます。

デザインの始まり2025年01月06日 10:54

みなさまこんにちは^^

洞窟壁画からアートの始まりと表現についてお話をしました。
それでは、デザインの始まりはどうでしょう?

以前、デザインは「誰かのために創意工夫すること」であり、それを喩えると「贈り物」だ、というお話をしました。
そうしますと、「創意工夫の痕跡がある」や「贈られたものと推定できる」ものは「デザイン」といえる、と考えます。

で、人の歴史にそれが最初に見られるのは、「石器」です。

考古学によれば、旧石器時代は260万年前まで遡ります。シンプルな石斧からはじまり、旧石器時代後期(4万〜1万3千年前)には高度に発展しました。

マンモス狩のイメージ
マンモス狩りのイメージ

今でも道具は生活と密着していますが、今以上に道具の優劣が生死に直結しただろう時代。石器には、生存をかけた工夫が見られて興味深いです。

(つづく

ピンクのスワロフスキー2025年01月08日 17:57

スワロフスキー店舗写真
みなさまこんにちは^^

年末にひとつ、ただ綺麗なだけのものを求めるのが毎年のことになっています。
昨年末は皿を買いましたが、これは実用品。しばらく「ただ綺麗なもの」は手に入れていないかもなぁ、、と思い、以前は良くたちよったスワロフスキーへ行ってみました。店舗カラーが薄めのグリーンに統一されていて、紙袋はピンクになっていました。

少し前からクリスタルのアートピースは縮小して、アクセサリーに舵を切っていたのは知っていましたけれど、店舗カラーや接客などのブランドアイデンティティーも、以前のコンサバティブな雰囲気から変えていました。

ITTALAもロゴを変えて、ハイファッションのようにどんどん買い替えてくれるお客さんを重視する方向に転換していましたね。デパートの上の方の階で高価格帯のアートピースを商っていたようなブランドは、どこも方向転換を図っています。

話ずれますが、デパートの高級品売り場はすでに「クラフト品」の展示即売が主流になってますよね。クラフトが「民芸品」から「アートピース」として存在感を放つようになってきています。デパートでもネットでもマルシェでもない、魅力的な売り場が近いうちに出てきそうです。

・・・そんなことを、スワロフスキーのピンクの小袋を眺めながら思ったんでした。

フレーミングって強力2025年01月10日 18:46

みなさまこんにちは^^

この冬、我が家のお気に入りおやつはこちら「割れちゃったむき甘栗」。

割れちゃったむき甘栗
今日もこの小袋がたくさん入ったパックがストックしてあります。

値段もそこそこですし、人に差し上げても喜ばれますし、何より美味しいです。
そして、割れた甘栗は少し入っている程度なので、ちょっと得した感じがします。
割れた甘栗を排除する手間やロスをやめることで 値段を抑え無駄もなくなるという価値を、ネーミングで表現しています。実にマーケティングらしい、うまい名前だと思いました。

ある商品の側面を前面化してアピール(フレーミング)する古典的な成功例として、カップヌードルのアメリカ進出が有名です。サイズが小さいため、麺ではなくスープとして売り場に並べることで、スープとしては食べ応えがあると認知され、売れるようになりました。

その商品をどのように認知させるのかは強力なツールです。UIデザインでもこのフレーミングはやはり強力なツールとして有用です。
スイッチレイアウトに困った時は、フレーミングを意識してみてください。何かヒントが見つかるかもしれません。

キャンセルカルチャーと逆張り2025年01月13日 10:46

みなさまこんにちは(^^)

「キャンセルカルチャー」という言葉がいつの間にか定着しまして、毎年「何かが発覚してその人や団体の商品サービス露出が社会的に抹殺される」という事象が発生します。

デザインの現場では、関わった製品の不買やCMが差し替わるなどがあります。私はまだそのようなことを経験せずに済んでおりますが、製品開発のリスクとして考慮するようになってきています。

キャンセルカルチャーに対して企業は、機敏で断固とした対応が求められます。キャンセルするにしても、タイミングと内容が適切でないとこじらせてしまうので、大変な仕事ですね。

そんななか、先日は積極的に「キャンセルしない」という策で称賛された事例がありました。


非上場で身内で完結する企業グループであり、マーケティングセンスで勝負してきたところならでは、と思います。逆張りで得た利得は大きい、とも書かれていました。

これが、成立する条件はあるでしょうけれど、人々がキャンセルカルチャーを快く思っていないことの表れと見ることも出来ます。
潮目を感じるニュースでした。

10年目のopuna2025年01月15日 18:18

みなさまこんにちは(^^)

かわいい自助具opunaは今年で10年目を迎えました。長くご愛用くださって本当にありがとうございます。こころより感謝申し上げます。

opuna

特殊な市場環境から流通に乗せるのが難しかったりしたのですが、じわりと売れ続けております。ありがたいです。

昨年より価格を改定してお求めやすくなっておりますので、この機会にぜひ!


最近お気に入りのスニーカー on2025年01月17日 10:05

on cloud5
みなさまこんにちは(^^)

私、若い頃に長い距離を歩くことに憧れた時期がありました。コロナのころ、その気持ちが再燃しまして鎌倉から御殿場まで歩きました。一日あたり20キロほど歩く旅程を、日をまたいで重ねたものでして、今年もその続きをしようと思っています。

長距離を歩く際に靴が大切なのは勿論なのですが、どこがどう大切か、歩いてみて気付くことがあります。

その条件と言うのは、足にフィットするのは大前提としまして、、

・かかとがしっかりついてくる
・人差し指があたらない
・水に強い
・重すぎない

が私には重要です。
何万歩も歩くとき、足が靴の中で踊ると豆や靴ずれがおきます。これは、サイズが合っているだけだと防げません。靴のかたちや作りが、かかとがしっかりついてくるようになっているかがポイントです。これに気付くのにだいぶかかりました。
つぎに、人差し指があたらないことも重要です。日本人向けの幅広の靴はフィット感は抜群ですが、その分指先に余裕が少ないです。これも何万歩も歩くと爪を痛める原因になります。
そこで、フィットしてかかとはしっかりホールドするけど足先に余裕がある、というのが欲しい靴になります。これがなかなか難しい。
しかし昨年末、やっと見つけたのがこのスニーカー、onのcloud5でした。
スイス製で幅が狭いのが功を奏し、普段履く靴より1センチ大きめのものが、ホールド感と指先の余裕を両立させてくれました。しかも防水で軽い。
まだ一度に一万歩ほどしか歩いていませんがとても調子いいです。

ちなみに、重すぎないというのは、軽さを最優先にしない、という意味です。フィットすると重さを感じないので、まずはそちらを優先したいと考えます。

難点はインバウンド需要ですぐ売り切れてしまうこと。日本で買うとかなり安いらしくまとめ買いする方もいるとか。
今のところダントツおすすめです。

LAMYでJETSTREAM!2025年01月20日 18:44

みなさまこんにちは(^^)

文房具好きペン好きの間では話題になっていた、「LAMYでJETSTREAMが使える!」の詳細が発表になりました。


LAMY safari JETSTREAM INSIDE

写真は限定発売の2色ですが、既存のSafariで使えるJETSTREAMのリフィルも出ます。私はそれ待ちにしようかしら。

興味がない方には全く響かないかもですが、こういう定番人気者同士の合体はファッションではままありますが、プロダクトではありそうでなかなかないのですが、これがあたったらトレンドになりそうです。

加湿器 Stadler Form の Ben2025年01月22日 10:51

Stadler Form の Ben
みなさまこんにちは(^^)

年末にインフルエンザA型に罹りまして、どっぷりと寝正月を過ごしました。子供の頃から流行り風邪にかかるので「流行の最先端を行くねこの子は」と呆れられたものでした。コロナも入院したので反論はありません(苦笑

まだまだB型も他の感冒も流行っているので自衛の策、加湿器を導入しました。
Stadler Form の Ben という、ミストを炎のように演出するインテリアライクな家電です。
この演出は珍しくありませんが、ミストの出方、光の当て方にこだわっていて好感を抱きました。外観もシンプルモダンで今となっては希少な部類だと思います。
また、健康管理には気化式がいいと言われますが、サイズもデザインも価格もちょっと、、というものばかりで断念。手入れを怠らずに使えば大丈夫とのことで、超音波式を受容しました。

ところで、この Stadler Form社もスイスで、先日の on と連続してスイスデザインに惹かれています。
いま、デザインのトレンドはモダンではない方向なのですが、私にはこのくらいがしっくりきました。
スイスは名書体ヘルベチカを生んだ国ですから、このモダンデザインを続ける意味がありますよね。

自他ともの成功2025年01月24日 18:14

夕陽を捉えた鉄塔
みなさまこんにちは(^^)

先日クライアントに、「私の知ってるデザイナーさんは自分語りの好きな人ばかりなのにあなたは違う。お客様のためにデザインしてますね。」と言われまして。
そう、デザインは自分以外の誰かのためにする創意工夫ですから、そのようにお感じ頂けて嬉しいです、とお答えしました。

私への評価はとても有難く感じた一方で、他のデザイナーは本当に自分語りしかしていなかったのか、とも。ご期待にそえなければ、その提案は「自分語り」に終わってしまうことを、あらためて自戒しました。

もちろん、自身の造形や思想を前面化している方はいらっしゃいます。デザイナーを職業として成立させるために、戦略的な振る舞いとしてそれを選択されていることもあるでしょう。

それはそれとして、やはり、デザイナーの本分は利他的なものです。
でもこれは、決して自己犠牲ではありません。デザインは利他でありながら同時に自己の利益も両立させなければなりません。

まあこれは商売の基本なので、デザイナーだからという話でもないですけれど、デザイナーが何を見られているか、ということを、あらためて思ったのでした。

写真はその帰り道、夕陽をいち早くとらえた鉄塔です。すっと抜けた気持ちよさがありました。
dmc.
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