「ていねいな暮らし」と聖域2025年02月24日 10:43

ミチクサの正月飾り
みなさまこんにちは^^

前回は「ていねいな暮らし」というワードに対する両極端なイメージについてお話ししました。
私はデザイナーとして、「ていねいな暮らし」の指ししめすイメージと、実感としての「ていねいに暮らす楽しさ」の両方を思い浮かべます。
前者はスタイリングパターンとして、後者は生活実践の態度として、です。

コーヒーをハンドドリップで淹れる、レコードで音楽を聴く、窓辺で本を読む。これらのシーンに「ていねいな暮らし」というワードを被せるとある一定のイメージが湧くのではないでしょうか?それが「スタイリングパターンとしてのていねいな暮らし」。

一方で、スタイリングパターンと関係なく、コーヒーや音楽を大切に楽しんでいる人も沢山いらっしゃる。これが「生活態度としてのていねいな暮らし」。

「ていねいな暮らし」に嫌悪感のある方は、イメージにも生活態度にも嫌悪感があるよう(前記事参照)です。
それでも
ですので、スタイリングパターンとしてではなく、生活態度としてていねいな暮らしを取り入れるられたらいいな、と思います。自分の生活を大事にした方が自己肯定感も自尊感情もあがりますので。

「そんな余裕はない」とおっしゃらずに、15cmの聖域から始めてみるのはいかがですか、というお話しです。

話飛びますが、片づけのプロが教えるコツとして「綺麗な場所とぐしゃぐしゃでいい場所を作って、綺麗なところはそれをキープして、片づかないものはぐしゃぐしゃの場所に移動する」というのを実効性のある対策としておすすめしていました。
これは、お子さんにおかたづけを教える方法として知られた方法です。部屋全部ではなく、決めた範囲を綺麗にすることから始めれば楽しみながら片づけられるようになる、と。
この方法、私も効果を実感しました。昨年引っ越したんですが、くつろぐ場所を決めて、そこだけは綺麗にキープするようにしたんですね。そうするとまずQOLが爆上がりします。帰ってきた時に片づいた空間があってそこで一息つくことの癒やし効果は絶大なものがあります。また、荷物などは雑然としていいところに置けばいいのでいらいらしません。
そしてその気持ちよさを知ると、ぐしゃぐしゃの場所も自然と片づいて行くようになります。大人でも効果絶大でした。

これは、「聖域」とか「祭壇」とか呼ばれるものを生活に持ち込む効果そのものだと思います。

「ていねいな暮らし」の「ていねい」をもう少し細かくみますと、「手順を守る」と「心を込める」の二つがあるのがわかります。「心を込める」は「気持ちが行き届いている」とか「心を配る」とかでもあてはまります。
そこだけは趣味全開な場所を「聖域」、推しグッズを並べた場所を「祭壇」と一部で呼ぶそうですね。
心がこもった空間を持つことの喜びが、「ていねいな暮らし」の根っこなんだろうと思います。

写真は窓辺に飾った正月飾り。
引っ越しの荷物で埋まった空間を浄化してくれる感じがしました。

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