「気持ちよく人生の坂を下る」 ― 2013年09月02日 23:29
ここ数ヶ月を通して「気持ちよく人生の坂を下るための」という言葉が浮かんで参りました。
コンセプトがばっちり言えているとは思えないのですが、アイデアがいくつも想起され、心軽く感じる事も出来ましたので、私の中では今までで一番腑に落ちると思っています。
坂道も人生も登りより下りの方が負担も大きく辛いのに、登るものばかりが注目されてしまいますが、この下りが気持ちよく過ごせたら、味わいのある時間が過ごせるのでは、と感じます。
「坂を下らせない」ものの押し付けがましさをつつしみ、わいわいとしみじみと行けたら、と。
そして、そのためにモノ(人が作った仕組みや装置)が使えたら、、そのためにはまだまだやることがあるのでは、そんな風に考えています。
意に反して関わる事になりずっと気を重くしていた事が、突然必然性をまとうということが希にあります。ドラマなら伏線ということになりますでしょうか、それが私には「老」なのかもしれません。
過去記事:メメント・モリ「安心して自宅で死ぬための5つの準備」
http://dmc.asablo.jp/blog/2013/08/26/
コンセプトがばっちり言えているとは思えないのですが、アイデアがいくつも想起され、心軽く感じる事も出来ましたので、私の中では今までで一番腑に落ちると思っています。
坂道も人生も登りより下りの方が負担も大きく辛いのに、登るものばかりが注目されてしまいますが、この下りが気持ちよく過ごせたら、味わいのある時間が過ごせるのでは、と感じます。
「坂を下らせない」ものの押し付けがましさをつつしみ、わいわいとしみじみと行けたら、と。
そして、そのためにモノ(人が作った仕組みや装置)が使えたら、、そのためにはまだまだやることがあるのでは、そんな風に考えています。
意に反して関わる事になりずっと気を重くしていた事が、突然必然性をまとうということが希にあります。ドラマなら伏線ということになりますでしょうか、それが私には「老」なのかもしれません。
過去記事:メメント・モリ「安心して自宅で死ぬための5つの準備」
http://dmc.asablo.jp/blog/2013/08/26/
デザイナーって・・ ― 2013年08月27日 23:46
先日乗った新幹線でのお話です。
隣席は乳児を抱いた女性でした。私が座ろうとすると「すみません。うるさくするかも知れません」と。
私は言い終わる前に「全然大丈夫です。全く気にしないで下さい」と伝え子供に「泣いていいよ〜」と手を振りました。
暫くして子供はぐずりだし、泣きやまない子供を抱えて女性は席を立ち車両を出て行きました。隣席がいいと言った所で他の席からの視線があったようです。
子供が泣き疲れて寝るまで40分ほど女性は戻りませんでした。私が席を立つ時も笑顔でお礼をいってくれました。
そんなに気を使わなくてもいんだけどなぁ、、と思いながら、このくらいしないと許されないんだろうな、とも感じます。
一方で子供を放っておく親もいて、少なくない迷惑を無視し続けています。
こういう時、何かできないのだろうかと「モノ」に変換したくなるのがデザイナーの性なのです。私はずっと「子が泣くのを躊躇わずに済み、また、他の方が邪魔されない方法ってなんだろう」と、いいアイデアが浮かばぬまま寝たふりをしていました。
そうやって無関心を装う私もきっとダメな空気を作っている一人なんだろう、と思いながら。
隣席は乳児を抱いた女性でした。私が座ろうとすると「すみません。うるさくするかも知れません」と。
私は言い終わる前に「全然大丈夫です。全く気にしないで下さい」と伝え子供に「泣いていいよ〜」と手を振りました。
暫くして子供はぐずりだし、泣きやまない子供を抱えて女性は席を立ち車両を出て行きました。隣席がいいと言った所で他の席からの視線があったようです。
子供が泣き疲れて寝るまで40分ほど女性は戻りませんでした。私が席を立つ時も笑顔でお礼をいってくれました。
そんなに気を使わなくてもいんだけどなぁ、、と思いながら、このくらいしないと許されないんだろうな、とも感じます。
一方で子供を放っておく親もいて、少なくない迷惑を無視し続けています。
こういう時、何かできないのだろうかと「モノ」に変換したくなるのがデザイナーの性なのです。私はずっと「子が泣くのを躊躇わずに済み、また、他の方が邪魔されない方法ってなんだろう」と、いいアイデアが浮かばぬまま寝たふりをしていました。
そうやって無関心を装う私もきっとダメな空気を作っている一人なんだろう、と思いながら。
かわいい台湾 ― 2013年08月23日 17:35
他社も日本国内線でアニメキャラクターのジェット機を就航していますので不思議ではありませんが、外国の会社が日本線に採用しているのはちょっと驚きました。きっと積極的に日本の顧客にアピールしようとしているのでは、とこの時は思ったのですが、専用サイトもあって上海ソウルグアムと本格的に展開しています。
駅のエレベーター。
「博愛」は優先席の意味のようです。
通路のグラフィック。
お茶のペットボトル。
空港の給湯器のUIが微妙に可愛かったのですが、20分の移動の間に沢山の「カワイイ」グラフィックが目に付きました、
大判焼きの屋台の看板にキャラクター。
案内看板の猫。
キョロキョロしていましたら普通の標識さえも可愛く見えてきました。
ハイテクをアピール、のはずが可愛さの方が前面に。
絶対狙ってます。
子供たちと大笑いしました。
そういえば伝統的な茶芸道具も、可愛いらしいものばかりですね。
「可愛い」は日本固有と思っていました。しかし、日本との歴史的な関係がどの程度影響しているか調べていませんが、台湾にも深く入り込んでいると感じました。
陰を楽しむ ― 2013年08月07日 15:14
連日の暑さのなか、今朝はふと風が涼やかに感じられましたが、今日は立秋だったのでした。
来週はお盆で、それを過ぎると海月が出て、そうなると海の季節が終わりあっというまに空が高くなって、、ほんの僅かな予兆に次の季節を感じてしまうのは繊細と言うよりせっかちなのかも。。
とはいえ残暑が続きますから、秋まで涼しく過ごして体調を整えたいと思っております。
夏を涼しく過ごす方法を検索して見ますと( http://ow.ly/nHtjD )、エアコンを上手く使う、体調を整える、五感に訴える、、といったアプローチがあります。
昼間のうちにカーテンとエアコンで室温が上がらないようにしておくのは私も好きな方法です。
30度くらいまでなら伝統的な方法がいいですね。打ち水をし、ござの上でい草の匂いをかぎ、風鈴の音を聴き、うっすらと汗をかきながら昼寝なんてたまりません。もっとも仕事中はそんなこと出来ませんけれど。
オフィスのような閉じた空間の中では、視覚の涼しさも効きますよね。日が当たる所には観葉植物の木陰が嬉しいですし、カーテンの透けた模様や金魚鉢の水、コップについた水滴などは涼しく感じます。
まぁ、体感温度の差は僅かなのでしょうけれど、暑いときだけの楽しみということで。
来週はお盆で、それを過ぎると海月が出て、そうなると海の季節が終わりあっというまに空が高くなって、、ほんの僅かな予兆に次の季節を感じてしまうのは繊細と言うよりせっかちなのかも。。
とはいえ残暑が続きますから、秋まで涼しく過ごして体調を整えたいと思っております。
夏を涼しく過ごす方法を検索して見ますと( http://ow.ly/nHtjD )、エアコンを上手く使う、体調を整える、五感に訴える、、といったアプローチがあります。
昼間のうちにカーテンとエアコンで室温が上がらないようにしておくのは私も好きな方法です。
30度くらいまでなら伝統的な方法がいいですね。打ち水をし、ござの上でい草の匂いをかぎ、風鈴の音を聴き、うっすらと汗をかきながら昼寝なんてたまりません。もっとも仕事中はそんなこと出来ませんけれど。
オフィスのような閉じた空間の中では、視覚の涼しさも効きますよね。日が当たる所には観葉植物の木陰が嬉しいですし、カーテンの透けた模様や金魚鉢の水、コップについた水滴などは涼しく感じます。
まぁ、体感温度の差は僅かなのでしょうけれど、暑いときだけの楽しみということで。
整理整頓と使いやすさ 何を引き受けるか ― 2013年07月11日 23:31
セブンカフェのディスペンサーが大変使いにくいとの話題、あちこちで見かけておりましたが、こちらのお店ではこんな感じになっておりました。
実際に誰がデザインして、どのようなプロセスでこうなったのかは判りませんが、やはり、デザインの「伝わるシンプルさ」と「使いやすいシンプルさ」には性質としての大きな差がある、ということを再確認する思いがします。
セブンカフェのデザインディレクター(とされている方)は、整理整頓が大好きと公言されておりますが、ブランドメッセージの核心を大胆に絞ることで「伝わるシンプルさ」を多数実現しています。
しかし「使いやすいシンプルさ」は、ユーザーに「情報の何を提示するのか」より、「操作をどこまで引き受けてもらうか」の方がキーになります。従って、ユーザーによっては一見シンプルではない状況の方が好ましい場合もありえるのです。
写真のようなPOPの追加は、ユーザーが引き受けられなかったもの(ここでは種別の判断)が表出していると見る事が出来ます。
また、ファミリーレストランのドリンクバーとセブンカフェとでは、ユーザー群は近いかもしれませんが、状況には違いがあります。ファミレスでは馴れた手つきでドリンクを作り分ける事ができる人もセブンカフェでは戸惑ってしまう、、。
「状況」もユーザーが無意識に引き受けざるを得ない要素なのですね。
回りくどい言い方になってしまいましたが、この「ユーザーが何を引き受けるか」は、とても大切な視点なのです。
その視点でこの状況を見ますと、「情報の提示の仕方」以前に「コーヒーの種別の判断をユーザーにさせる」ことの困難さが浮かび上がります。
そして、それが見えたらデザインは簡単ですよね。購入カップの底面か側面にQRコード(その他識別符号)をつけ、操作ボタンを一つにする、なんていかがでしょう。
(・・後出しじゃんけんですね)
・・ちなみに、徹底したコストカットを実現しているビジネスホテルは、いかに「ユーザーに引き受けてもらうか」を徹底して研究していると思います。いわばセルフサービスの最先端なのですが、これはまた別の機会に描かせて頂ければと。
過去記事:複雑さを引き受ける
http://dmc.asablo.jp/blog/2012/09/12/
実際に誰がデザインして、どのようなプロセスでこうなったのかは判りませんが、やはり、デザインの「伝わるシンプルさ」と「使いやすいシンプルさ」には性質としての大きな差がある、ということを再確認する思いがします。
セブンカフェのデザインディレクター(とされている方)は、整理整頓が大好きと公言されておりますが、ブランドメッセージの核心を大胆に絞ることで「伝わるシンプルさ」を多数実現しています。
しかし「使いやすいシンプルさ」は、ユーザーに「情報の何を提示するのか」より、「操作をどこまで引き受けてもらうか」の方がキーになります。従って、ユーザーによっては一見シンプルではない状況の方が好ましい場合もありえるのです。
写真のようなPOPの追加は、ユーザーが引き受けられなかったもの(ここでは種別の判断)が表出していると見る事が出来ます。
また、ファミリーレストランのドリンクバーとセブンカフェとでは、ユーザー群は近いかもしれませんが、状況には違いがあります。ファミレスでは馴れた手つきでドリンクを作り分ける事ができる人もセブンカフェでは戸惑ってしまう、、。
「状況」もユーザーが無意識に引き受けざるを得ない要素なのですね。
回りくどい言い方になってしまいましたが、この「ユーザーが何を引き受けるか」は、とても大切な視点なのです。
その視点でこの状況を見ますと、「情報の提示の仕方」以前に「コーヒーの種別の判断をユーザーにさせる」ことの困難さが浮かび上がります。
そして、それが見えたらデザインは簡単ですよね。購入カップの底面か側面にQRコード(その他識別符号)をつけ、操作ボタンを一つにする、なんていかがでしょう。
(・・後出しじゃんけんですね)
・・ちなみに、徹底したコストカットを実現しているビジネスホテルは、いかに「ユーザーに引き受けてもらうか」を徹底して研究していると思います。いわばセルフサービスの最先端なのですが、これはまた別の機会に描かせて頂ければと。
過去記事:複雑さを引き受ける
http://dmc.asablo.jp/blog/2012/09/12/
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