整理整頓と使いやすさ 何を引き受けるか2013年07月11日 23:31

コーヒーディスペンサー
セブンカフェのディスペンサーが大変使いにくいとの話題、あちこちで見かけておりましたが、こちらのお店ではこんな感じになっておりました。

実際に誰がデザインして、どのようなプロセスでこうなったのかは判りませんが、やはり、デザインの「伝わるシンプルさ」と「使いやすいシンプルさ」には性質としての大きな差がある、ということを再確認する思いがします。

セブンカフェのデザインディレクター(とされている方)は、整理整頓が大好きと公言されておりますが、ブランドメッセージの核心を大胆に絞ることで「伝わるシンプルさ」を多数実現しています。

しかし「使いやすいシンプルさ」は、ユーザーに「情報の何を提示するのか」より、「操作をどこまで引き受けてもらうか」の方がキーになります。従って、ユーザーによっては一見シンプルではない状況の方が好ましい場合もありえるのです。
写真のようなPOPの追加は、ユーザーが引き受けられなかったもの(ここでは種別の判断)が表出していると見る事が出来ます。

また、ファミリーレストランのドリンクバーとセブンカフェとでは、ユーザー群は近いかもしれませんが、状況には違いがあります。ファミレスでは馴れた手つきでドリンクを作り分ける事ができる人もセブンカフェでは戸惑ってしまう、、。
「状況」もユーザーが無意識に引き受けざるを得ない要素なのですね。

回りくどい言い方になってしまいましたが、この「ユーザーが何を引き受けるか」は、とても大切な視点なのです。

その視点でこの状況を見ますと、「情報の提示の仕方」以前に「コーヒーの種別の判断をユーザーにさせる」ことの困難さが浮かび上がります。
そして、それが見えたらデザインは簡単ですよね。購入カップの底面か側面にQRコード(その他識別符号)をつけ、操作ボタンを一つにする、なんていかがでしょう。
(・・後出しじゃんけんですね)

・・ちなみに、徹底したコストカットを実現しているビジネスホテルは、いかに「ユーザーに引き受けてもらうか」を徹底して研究していると思います。いわばセルフサービスの最先端なのですが、これはまた別の機会に描かせて頂ければと。

過去記事:複雑さを引き受ける
http://dmc.asablo.jp/blog/2012/09/12/

もひとつ梅雨の色2013年07月04日 09:12

梔子
梔子、匂い蕃茉莉、ジャスミン、月下美人と、薄紫に加えてもうひとつ、匂いたつ白も梅雨らしい色でしたね。
どれも大好きですが、この梔子の匂いがもっとも心動かされます。

先日市場の方に伺ったのですが、梔子のような日本の花はどれも旬が短く、しかし1年中何かがあってリレーしていくようなのだとか。
見た時に手に入れないとすぐなくなっちゃうそうです。そういえば、梅もある時に買わないといけないですもんね。
何時でもどこでも何でもある時代、返っていいものだと思います。

彫刻的な車のインストゥルメントパネル2013年06月25日 23:39

ラフェラーリのインストゥルメントパネル
フェラーリ初のハイブリッドカー、499台限定のラフェラーリが日本でもお披露目されました。
ちょっと検索しても「かっこよすぎるー!」「かっちょええー」「やばい。ラ・フェラーリかっこよすぎる。」との声多数。
もちろん「フェラーリっぽさがないっていうか…」という声もつきものですが、それも「攻めてる」姿勢の傍証のようでもあります。

やはりこれだけ立体造形のセンスを駆使した工業製品は、他に見る事はなかなか出来ないでしょうね。
この車を前にしたら「フラットデザイン、何ですかそれは?」という声が聞こえてきそう(笑)

・・ということでUIが気になってインパネを見ますと、上のように「リッチな具象表現」でした。はい、この方があっていると私も思います。
(ちなみに車のUIはインパネだけではありませんが、その話しはまた別の機会にさせて頂ければと)

この点について、Kさんと意見交換していましたらこんな視点が浮かんできました。

・ラテン系は器用さから造形、料理が独創的で魅力的。
 →表現はセクシーに。
・ゲルマン系は不器用が故にシステム化され汎用性の高いサービスが得意。
 →表現はストレスフリーに。

ラテン、ゲルマンという切り方はやや乱暴ですが、個のユニークさと汎用性の対比、それらと表現との相関は判りやすいかもしれません。

ラフェラーリ公式サイト(日本語)
http://www.laferrari.com/ja/

インパネ(ムービーの3分25秒頃から)
http://www.laferrari.com/ja/architecture/

ストローキャップ2013年06月21日 23:11

ムーミンスタンド タピオカミルク
ニョロニョロのストローキャップ、こんな付加価値の付け方もあったのですね。
ニョロニョロは夏至の日に種を蒔くと生まれるんだそうで(知りませんでした)、タピオカが種、ストローがニョロニョロと言う事らしいです。
ストーリーはともあれ、ユニークで楽しくなりました。
(味も美味しかったですよ)

火を恐れない2013年06月19日 23:34

BioLite 焚火
最初のホモ族のホモ・ファビリスは「道具を使う人」だそうで、、ホモ・ルーデンスは「遊ぶ人」、現代人を含むホモ・サピエンスは「賢い人」です。
人と他の霊長類との差をたった一つの特徴でいい切るのは難しいのでしょうけれど、「賢い」を当てていることに改めて不思議な感慨があります。

道具を使う事や遊びは他の動物でも見られますし、賢さも本の僅かな差なのかも知れないと思ったり、、もしかしたら「火を恐れない」ことがもっとも人間のユニークな所ではないか、と。

火を扱う以外にも、間違えれば死んでしまうこと、例えば河豚を食べるとか、自分より大きく強い動物を狩るとか、少なからずクレイジーな事だと思うんですけれど、「命がけで試す」のが性なのでしょうね。そこに果てしない魅力を感じるように思います。

一方で勇気って自然と沸くものでもありません。だから「えいや」と思いきる瞬間に、人間として持って生まれた喜びが集約されているのかなぁ、、火を眺めているとそんな想念が浮かんできます。
dmc.
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