デザイン・生活2024年04月19日 18:40

ジョルジオ・アルマーニ
デザインがお好きな皆さまこんにちは^^

先人の言葉をもうひとつ。

「デザインは生活のためのものだ。この点だけは絶対に譲るつもりはない。」ジョルジオ・アルマーニ

これはNewsWeekに掲載された、インタビュー「美は東洋にあり、だ」を締めくくる言葉でした。
インタビューでは東洋の生活様式の知恵、ミニマリズム、洗練されたデザインの製品は全て極東で作られているみこと、東洋ではデザインが日常生活に溶け込んでいるなど、東洋への憧れを隠さず語っています。

アルマーニのスーツはバブル世代のアイコンのひとつだったので、バブル的な高額高付加価値なイメージを持っていましたので、ちょっと新鮮な印象だった記憶があります。
でも仰ってることはすっと入ってきました。
そう、「デザインは生活のためにある」、です。

話とびますが、アップルのスティーブ・ジョブズがソニーに憧れ、日本を愛し、日本の美を標榜していた話は有名ですよね。アップルは普通の人向けにコンビューターを作ったことが革新的でした。普通の人向けだからこそデザインが大切なのだ、ということを強く行動で示し続けた方でした。
ここでの「普通の人」は、アルマーニ氏における「生活する者」に類すると思います。

この二例から結論を出すのは拙速ですが、日本的な美意識が共鳴する方向性というものを感じてしまいます。シンプルで便利で合理的な生活、といいましょうか。(アルマーニ氏は「ピュア」を使っていました。)

アルマーニ氏は冒頭の言葉の前に、若手デザイナーに言いたい事としてこう仰っていました。

「デザイナーの仕事はサービスを提供することであり、今まで誰もやっていないことをやってみせることじゃない。誰もやっていないとしたら、やる必要がなかったからだ。そんなものを作っても、デザイナーの自己顕示欲を満足させるだけで、役には立たない。」

ぶった切ってますね。
私はこの怒気を含んだメッセージに心強さを覚えたものでした。

「デザインは生活のためにある」
今も大切にしています。

詩・デザイン2024年04月17日 12:39

デザインがお好きな皆さまこんにちは^^

前回は「デザインとは何か」という問いについて、そのきっかけや現在の答についてお話しました。もう一度先人たちの言葉をなぞろう、と申しました通り、いくつか記憶に残っているものをあげて行こうと思います。

「デザインとは詩である」マリオ・ベリーニ(伝)wiki

(伝)と付けましたのは、原典が分からないためです。修業時代の最初の上司が教えてくれました。ところが私は全くといっていいほど詩を解せなかったため、(かっこいい言い回しだな、、)以上の感想は持てませんでした。ただ確かに、ベリーニ氏によってデザインされた家具や装置を並べた空間にいる中で、「デザインは詩だ」といわれたら、なんとなく(そうかも)と思える気もしました。造形の魅力のなせる技でしょう。

マリオ・ベリー二 カッシーナより

のちに実際にさわる機会があり、ちょっと印象が変わりました。この椅子はこうあるべき、この装置はこう使うべき、という明快で美しいビジョンがあるのです。これは本当に凄い事です。天才の仕事だな、と感服します。デザイナーが「作品」で表す世界、それが「詩」なのだ、と腑に落ちたのです。

しかし、この「美しい所作への意識」が、私には重く感じられました。否定的に言うと、親切ではないんです。(当時の90年代の時代感もあってそう感じたかもしれません。)
私という人間は「美しいけれど親切ではないものは嫌だ」と思うのだ、と気付く貴重な体験でした。そうして私は、「美しいことが親切であることを犠牲にしない」という指針を得たのでありました。

ちなみに、前後して「CI」等の「ブランドの世界観」を表すことがデザインの仕事としても目立ってきます。デザイナーが世界観を作ろうと思う時、「デザインは詩である」という視点はとても使いやすいメタファーだったでしょう。流石です。

「デザインの言葉」2024年04月17日 10:28

デザインとは何か、答えを探されてる皆さまこんにちは^^

このブログのタイトル「デザインの言葉」は、「デザイン」というもやっとしたものをしっかりと捕まえたくて付けたタイトルです。最近良く耳にする「言語化」というコンセプトですね。
「言語化」が浸透するはるか以前に付けたので、「先見の明があったな」と自画自賛したいところですが、実は大学の最初の授業で、教授の発した以下の問いが原点です。

「デザインとは何でしょうか」

当時の教授の説明は(恐らくは意図的に)明快ではなく、諸君もこの答えを探してみよ、というものでした。この問いは、入学したてのふわふわした私たちの脳内をさーっと抜けて行くはずの、儀礼的なオリエンテーションの一部でした。ですので一度は忘れたのですが、時間が経つにつれて印象深い光景として記憶されるようになりました。(「記憶」の仕組みを考えますと、事実からは相当変容していると思います。)

以後、著名なデザイナーの「デザインとは○○○」というエピソードを聴くたびに記憶していきました。ピント来るものもさっぱり分からないものもありましたけれど、それ自体愉快なことでした。

そして。

私自身の答えを持つようになりました。

一言で言うと
「デザインは贈り物」

行為をかみ砕いて言うと
「自分以外の誰かのために創意工夫する事」

時々振り返って吟味しますが、今のところこれ以上の表現は見つかっていません。
ですが、もうちょっと平易でかつ芯を捉えた言葉があったら、、と思っています。
それから、「ビジネスとしてのデザイン」という見方だと、上の表現はもの足りないところがあります。企業にとっての価値とか、問題解決の力強さとか、そういうところですね。これも宿題です。

そこで、先人の言葉をあらためてなぞって見よう、と思っています。

「今の普通」にアップデートする大切さ2024年04月15日 15:33

 いまさらデザインしても、、とお考えの皆さまこんにちは^^

 弊社の23周年ということであらためて振り返りますと、大変ありがたい事に、UIとプロダクトの両方で、ずっと現場にいさせてもらいました。修業時代を含めますと30年以上が経っています。もうとっくに若手ではありませんが、かといって貫録もベテラン感もまだちょっとありません。
 しかし、世の中がアナログからデジタルへ、手書きからコンピューターへ、さらにPCからスマホへ、、と、目まぐるしく変遷する間の、UIと製品の複雑化の過程をリアルに体感していることに驚きます。
そしてそれこそ「強み」なんじゃないの?と、プロ経営者のK女史に言われまして、あ、確かに!となりました。
 そしてこの経験は、最先端とは言えない製品の(従ってほとんどの製品の)、いかに「おいてけぼり」をなくして気持ちよく使ってもらえるか、という課題にめちゃくちゃ活かせる!と改めて思っております。

 弊社のUIデザインでは、限られたリソースや動かしがたい前提の中でも充分に効果*を発揮する方法を確立しています。
たとえば、既に実績のある機器のリデザインは慎重になりがちですが、きちんとアップデートして行く努力が大切です。これまでの使用者を尊重しながら、同時に「今の普通」を機器に体現させることは、デザインのすべき仕事でしょう。

 ぜひ、私を貴社の役に立たせて下さい。ご相談をお待ちしております。

*「効果」には、機能面(視認性・操作性・確実性...)と、アイデンティティ(認識性・安心感・愛着...)があります。

本日、弊社は23周年の節目を迎えました!2024年04月12日 14:21

2001年の4月12日に会社を設立しました。以来、ご愛顧を賜っておりますクライアントさまがいなければ存在し続ける事は出来ませんでした。心からの感謝を申し上げます。ありがとうございます!
慈愛をもって助けてくださる諸先輩方、愉快で大切な畏友たち、そして惜しみない協力をしてくれる協力会社の皆さま、心からの感謝を申し上げます。

今日、あの日のギラッとしたものがまだ心の中で光彩を放っております。その記憶は、かつては「至らなさの裏返し」と思うこともありました。しかし、年月を重ねて見ると、この些細な個人的な源泉が本日まで枯渇しなかった事に、ただならぬ符合と幸福を感じております。
この気持ちを忘れず、これからも鋭意頑努力して参りますので、今後ともご高導賜ります様よろしくお願い申し上げます。

鹿児島のトンビ

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