夏の終わり2010年09月01日 23:59

8月の終わりに、港まで歩きました。

百日紅

赤煉瓦

人工ビーチ

港

雲 空の色

まだまだ充分暑かったのですが、もうあちこちに「夏の終わり」が感じられました。

美しいものが見たい!2010年09月02日 23:59

夏休み、全国から人が集まる美術館で世界的に活躍するアーティストの展示を見ました。
執拗に繰り返されるモチーフに鬼気迫るものを感じ、確かにそこに芸術があるのだ、と思いました。

私は美術を専門に学んだものではありませんので、個人的な希望なのですが、美術館では美しいものを見たいです。
歴史的な意味や問題提起の価値は確実にあると思いますし、提示されたものをどう感じるのか、という試みはアートの大きな役割でしょう。
その意味で、美しさではない何かが前面に出ているものもあります。特に現代美術は問題提起に主眼を置いているものが多いようにも思います。

その問題提起を主眼としたものでも美しさを感じるものとそうでないものがあります。
それはあなたの好みだ、と言われればそれまでなのですが、そこに何か秘密がある様に思っています。

話が飛躍しますが、悪人が暴力や恫喝を使うのは相手の思考を狭め判断を誤らせるためだそうです。その逆に、美しさは直接的に視野を広げ、思考が柔軟になることも判ってきました。

もし、先の秘密が朧げながらでも捉えられれば、デザインが問題解決を越えて、もっと積極的に働き掛けられる、、そんな風に思っています。

「Tシャツアート展」のTシャツが帰ってきました。2010年09月03日 23:59

高知県黒潮町の砂浜美術館で行われた「Tシャツアート展」に、家族で参加しました。

砂浜美術館はその名の通り砂浜を美術館に見立てて、砂浜と海、周囲の自然そのものを作品と位置づけ、またその場所ならではのイベントをインスタレーション作品として感じる場所です。
ホームページには、、
 私たちの町には美術館がありません。
 美しい砂浜が美術館です。
 ものの見方を変えると、いろんな発想がわいてくる。
 4kmの砂浜を頭の中で「美術館」にすることで 新しい創造力がわいてくる。
とあります。なるほど。

そこで毎年行われているTシャツアート展は今年で22回目。Tシャツのデザインを応募すると、そのデザインをプリントしたTシャツが砂浜で展示され、展示が終わると応募者のもとに戻ってきます。

今年は砂浜の後、モンゴルの草原でもひらひらしてきました。
戻った来たTシャツには海と太陽と草原の匂いがしみていました。

Tシャツアート展 Tシャツ
小さな貝殻と砂粒のお土産もついてます。

来年はハワイでもひらひらするらしいです。

意気に感ず2010年09月06日 23:59

UI(ユーザーインターフェイス)のデザインをしていますと、人から人への伝達の仕方、人が行動を変える瞬間の様、というものにとても関心が湧いてきます。

ある人が長期にわたって困難な使命を成し遂げる時、そこには必ず沢山の人が集っているものですね。
そこに集まってくる人々の理由はさまざまだと思いますが「意気に感じて」という人が、同志として長きにわたって信頼を置けるパートナーとなっていくのでしょう。

UIに話を戻しますと、「志を同じくして信頼が置ける」と感じる事がUIの一つの理想かも知れませんね。

町内会のすすめ2010年09月07日 23:59

防災訓練
先週末、町内の防災訓練に参加してきました。写真は発電機を掛けているところです。

大規模地震があった場合を想定して、避難場所と経路の確認、安否確認、人命救助の基本とトリアージ、炊き出し、トイレ、電気、その日の備え等々、短時間にポイントを抑えた内容を実践的にご教示頂きました。

私は町内会の活動を始めて2年程度ですが、実に様々な課題が厳然とあり、それに対しての些細ながらも大切なスキルがあり、そこに関わる事で沢山の気付きを得る事が出来ます。

例えば独居老人のこと。
昔ながらの低機密密集型の住宅では、玄関先で涼んでいるだけでも季節や天気を感じ、挨拶を交わし、会話を交わし、存在を周囲に見せる事が出来ます。これは独居老人にとっては恩恵と言えるでしょう。
一方、高気密集合住宅で引きこもってしまった場合はどうでしょう。現在ニュースを騒がせているような現象の、構造的背景になっていると言われても仕方ありません。

これは「マンションがダメだ」という結論を短絡的に導くものではなく、集合住宅を考えて行く際にしっかり考えるべき課題を示唆するものです。

同様に、防犯、防災、イベントなどなど、現在主流のスタイルが、いかに一方的な価値観ででき上がっているかを知る事が出来るでしょう。
これはデザイナーにとってとても大切な事だとおもいます。

ところで「世界を変える!」と日本を飛び出す勇気を持った若者が増えていてとても頼もしいですね。
ぜひそういう方は、世界に跳び出す前に、町内会を「足元にある課題を感じて対応して行く訓練」のインターンシップと思って参加して見て下さい。普遍的な何かに出会えるかもしれませんから。
dmc.
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