あけましておめでとうございます2014年01月06日 05:59

広がる富士の裾野
新年あけましておめでとうございます!
本年も倍旧のご愛顧を賜ります様、よろしくお願い申し上げます。

今年はUIがユーザーから乖離した分野にスロープを付けるようなデザインを、、えぇつまり、行き過ぎをただし、不足を補う仕事をして参りたいと思っておりまして、それをデザイナーらしくかっこよく、デザイナーらしくなく地味に、進めて行きます。

それから、いくつか具体的なプロダクトやUIの提案を用意しています。それはまた改めて紹介させて頂きます。

本年が皆さまにとりまして、益々拓ける素晴らしい一年となりますようお祈り申し上げます!

家に帰ろう・流星ワゴン2014年01月07日 15:43

家に帰ろう・流星ワゴン
年末年始の読書はこの2冊でした。

「流星ワゴン」は人生に失敗した父親がステップワゴンに乗った幽霊父子との交流を通じて人生に希望を見いだすまでのファンタジーで、評判通り面白かったです。
「家に帰ろう」は終末期を家で過ごした方々の実話集で、いずれも希望に満ちていて家族中が涙しました。

たまたまの組み合わせでしたが、ともに生死と家族の結びつきについて感じさせるものでした。
また(これは個人的な経験を通して感じていたことでもありましたが)死そのものが悲劇ではないということもまた少し理解出来たように思います。

ところで「家に帰ろう」で紹介されたように、社会的入院を止めて自宅(または終末医療施設)で最後を迎えることは確実にトレンドになるでしょうね。デザインすべき事は山積みです。

売り口上2014年01月08日 10:18

クリスタルのカメ
毎年末、何かきれいなものを求めておりますが、今年も昨年に引続き小さなクリスタルを手にとりました。
その時ちょっと気になりましたのが、「こちらは幸運の○○」「来年のラッキーカラーの○○」という売り口上です。
以前から増えたなぁ、とは思っていたのですが、高額消費財の売り場にも遂に進出したのですねぇ。

商品への直接的な言及は、そのままでは売れないということを暗示しています。(それでも売れることが正義であるチャンネルはありますし、売れる売れないではなく売るのが商だ、という姿勢にも共感しますけれど)
こういう口上を慎重に排除する事がブランドを高めるものだと言う考えでは売れないのかもしれませんが、ちょっと残念な気持ちになりました。

今風に言えば「接続価値」の繋ぎどころに違和感を感じたのかも、、と思い返しますと、他のブランドもそちらの方(自己言及による神秘性の獲得)に舵を切っている時代なのかもしれません。

「空気が作れる人」になろう2014年01月14日 22:42

空気を読むことの良さと悪さ、共に色々な意見があり、それぞれ頷くものがあります。
だけど、「空気」をよむだけでも壊しても前に進まないなぁ、という状況も多いのかな、なんて思います。

そもそも空気と呼ばれるものは、そこに参加する方々の共通認識(=「個別の前提を積み上げた文脈」)と、それに合わせた方が良いという風潮(=「同調圧力」)に分けられそうですが、文脈を読んだ上で同調しない、という振る舞いがあってもよさそうですよね。

そこで、ご相談です。空気を読んで下さる方はたくさんいらっしゃるので、私たちはその空気を作ったらいかがでしょう。
結果的にそれまでの空気を壊すことになると思いますが、新鮮な空気は気分を変え、新たな息吹となってくれるに違いありません。

デザインとは、既存のモノをくささずに新しいモノを提案することを得意とするわけですから、「空気を作りたくなった」方は、こっそりご相談下さいませ。
(宣伝になってしまいました・笑)

応答せよ!2014年01月23日 16:56

無線機を使った事がある方ならご存知と思いますが、相互の交信状況を把握する事はとても基本的で大切なことですよね。
発言の最後に「どうぞ」、会話の応答には「了解」という単語や応答したものの名前をつけて、会話の受け渡しを明確にします。
そうしないと受信と発信では状況が異なる無線機での会話は成立しにくいです。

これに対して、携帯電話は繋がっていればそれを気にする必要はありません。1対1の会話であればごく普通の感覚です。
ではテレビ会議のような複数の音声交信はいかがでしょう?無線機のようにに少し気を遣う必要があるかもしれません。

しかしLINEのようなテキストベースのグループチャットなら、案外普通の会話感覚でできますよね。

行為は介在する技術によって意識的に行動が変わる(こともある)のです。
ですから、UIを考える時には技術のあり方、その技術を採用する事で現れる状況を考慮しなければなりません。

さて話は飛びますが以下に引用した件、今日ちょっとした話題になりましたね。

「=」を押した事が判らないので2度押してしまう、というのが現象の原因です。
一般の電卓は指の触感等の打鍵感覚がありますが、タッチパネルにはありません。タッチUIは視覚的なフィードバックによって「ある」と錯覚させられているのですね。あると思い込んでいるからこそこのような話題になる訳でして・・。
基本的なフィードバックの欠如という、なんともなお話でした。

UIを「会話」と見立てて擬人化して捉えますと、タッチパネルは「無口でシャイ」なやつです。しっかりと会話を成立させるための工夫が要りますね。

元ネタ:iPhoneの電卓だと「2500÷50=1」になる!? 衝撃の結果
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1401/22/news120.html


(・・ところでこんな基本的なミスをするくらい今のアップルはUIを軽視してるのしょうか?「i」のつくアプリケーションも評判芳しくないようですし、、。ちょっと残念ではあります。)
dmc.
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
「デザインの言葉」 by Fumiaki Kono is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License.