ピンクのスワロフスキー ― 2025年01月08日 17:57
みなさまこんにちは^^
年末にひとつ、ただ綺麗なだけのものを求めるのが毎年のことになっています。
昨年末は皿を買いましたが、これは実用品。しばらく「ただ綺麗なもの」は手に入れていないかもなぁ、、と思い、以前は良くたちよったスワロフスキーへ行ってみました。店舗カラーが薄めのグリーンに統一されていて、紙袋はピンクになっていました。
少し前からクリスタルのアートピースは縮小して、アクセサリーに舵を切っていたのは知っていましたけれど、店舗カラーや接客などのブランドアイデンティティーも、以前のコンサバティブな雰囲気から変えていました。
ITTALAもロゴを変えて、ハイファッションのようにどんどん買い替えてくれるお客さんを重視する方向に転換していましたね。デパートの上の方の階で高価格帯のアートピースを商っていたようなブランドは、どこも方向転換を図っています。
話ずれますが、デパートの高級品売り場はすでに「クラフト品」の展示即売が主流になってますよね。クラフトが「民芸品」から「アートピース」として存在感を放つようになってきています。デパートでもネットでもマルシェでもない、魅力的な売り場が近いうちに出てきそうです。
・・・そんなことを、スワロフスキーのピンクの小袋を眺めながら思ったんでした。
年末にひとつ、ただ綺麗なだけのものを求めるのが毎年のことになっています。
昨年末は皿を買いましたが、これは実用品。しばらく「ただ綺麗なもの」は手に入れていないかもなぁ、、と思い、以前は良くたちよったスワロフスキーへ行ってみました。店舗カラーが薄めのグリーンに統一されていて、紙袋はピンクになっていました。
少し前からクリスタルのアートピースは縮小して、アクセサリーに舵を切っていたのは知っていましたけれど、店舗カラーや接客などのブランドアイデンティティーも、以前のコンサバティブな雰囲気から変えていました。
ITTALAもロゴを変えて、ハイファッションのようにどんどん買い替えてくれるお客さんを重視する方向に転換していましたね。デパートの上の方の階で高価格帯のアートピースを商っていたようなブランドは、どこも方向転換を図っています。
話ずれますが、デパートの高級品売り場はすでに「クラフト品」の展示即売が主流になってますよね。クラフトが「民芸品」から「アートピース」として存在感を放つようになってきています。デパートでもネットでもマルシェでもない、魅力的な売り場が近いうちに出てきそうです。
・・・そんなことを、スワロフスキーのピンクの小袋を眺めながら思ったんでした。
表現の「発見」 ― 2024年12月18日 18:19
みなさまこんにちは^^
洞窟壁画から、美しいと思う「心の作用」に、「表現」という行為が重なって行くのがアートだというお話をしました。
「心の作用」は所与(もともともっている)だとして、「表現」はどうでしょうか?
新生児の行動観察から、人はその発達の途中で、表現を「発見」するように出来ている事が分かっています。例えば地面にしゃがみ込んで、初めはやみくもに動かした手の残した軌跡が顔に見える*と、次第にその顔を描こうとするようになります。「手の軌跡が何かに見える」、もう少し抽象的に言いますと、「自分が作りだした形に意味を見つける」、これが表現の発見です。
そして重要なことは、この行為(表現)ははじめは楽しさや喜びを伴い、行為が進むともどかしさや不満(上手くいかないとうこと)が生じるということです。沢山の複雑な感情と繋がっているということですね。
余談ですが、ピアノにしてもサッカーにしても、最初に師事する先生が「楽しさを教えるタイプ」の方が、生徒の継続性や成長性が高いそうです。
そして、美しいと思う「心の作用」は受手の中にありますので、たとえ自分が行った表現であっても、その意図が伝わるとは限りません。このもどかしさ。アートの道の険しさですね。
(つづく
アートの起源と表現欲求 ― 2024年12月16日 10:30
みなさまこんにちは^^
先週、「美・感動を感じれば、意図は関係なくそれはアートだ」というお話をしました。これは対象物を美しいと思えばアートと呼べる、というお話です。この仕組みに焦点を当てますと、「何かを美しいと思う心の作用がある」と言えます。
考古学によれば、6万5千年前には洞窟壁画*が作られていました。壁画を作らせた衝動の内面や文化的力学は分かりませんが、少なくとも「何かを表現したい」という欲動が存在したことは確かです。この表現欲求はホモ・サピエンスの遺伝子が固まる1万年前には確実に、私たちに備わっていました。
こちらはアルゼンチンの9,000年以上前とされる「クエバ・デ・ラス・マノス壁画」です。この壁画は、顔料を吹きつけるパイプのような道具と共に発見されました。
顔料を吹きつけて手の形を写す人々。活き活きとした日常の光景、それとも厳かな儀式的な行為、もしくは特別な祝祭の芸能、、さまざまな可能性が感じられます。
美しいものを求めていたかどうかは分かりませんけれど、これらの表現に「美・感動」を感じていた当事者は多かったはずです。表現したものの中に「美しいと思う心」が刺激され、表現の技巧の探求が進んでいく、、その瑞々しい現場を目撃しているような気持ちになりました。
美しいと思う「心の作用」に、「表現」という行為が重なって行く。それこそがアートですね。
(つづく
*)スペイン ティト・ブスティーリョ洞窟・推定65,000年前・ネアンデルタール人
デザインは贈り物。アートは? ― 2024年12月09日 18:39
みなさまこんにちは^^
デザインとアートは関係が深いです。私が学生の頃は対比してその相違点や優劣が語られたりしました。その中には職業的なデザインがアートと比べて歴史が浅いために「アートを凌駕する価値があると言いたい」というポジショントークだったかな、と今となっては思う論もありました。本当にデザインの歴史が浅いかどうかは後日の話題としまして、今日は「アート*」を俯瞰して見ようと思います。
デザインの時と同じように、「アート」と聞いて思い浮かべるものを列挙してもらいまして、ざっくり、以下の5つが並びました。
絵画・彫刻
音楽・ダンス
建築・工業製品
風景・自然現象・生物
工場・廃虚・路地裏
音楽・ダンス
建築・工業製品
風景・自然現象・生物
工場・廃虚・路地裏
「絵画・彫刻」は、あらゆる芸術作品全般をまとめて表しました。物理的な作品ならほとんどあてはまります。
「音楽・ダンス」は、身体表現にかかわるもの全般をまとめたものです。ライブパフォーマンスの類いは「観客」と「それを包む文化」も一体となっていますので、その全体を指す場合はここにあてはまります。
「建築・工業製品」は、何か目的を持って作られたものに感じる美です。デザインの多くはここにあてはまるでしょう。美的な意図を全く持たなくてもアートを感じさせるものも沢山あります。
「風景・自然現象・生物」は、人工かどうかは別として、人知を超えたものに感じる美、圧倒される美です。
「工場・廃虚・路地裏」は、美しさとは距離を置いた人工物に生じる美です。人工物を自然の一部として捉える感覚を刺激する美でもあります。
「工場・廃虚・路地裏」は、美しさとは距離を置いた人工物に生じる美です。人工物を自然の一部として捉える感覚を刺激する美でもあります。
映画などの「総合芸術」と呼ばれるものには、どこかひとつに収まりきらないものもあるでしょうが、上の5つを大きくはみ出すものはないと思います。(ですので、よしとします。)
美・感動を感じる=アート
上の2つは人がアートとして表現したものですが、3つめはアートの意図の有無は混在し、下の2つはアートとして人が表現したものではありません。
ここから導き出せるのは「美・感動を感じれば、意図は関係なくそれはアートだ」ということです。
「感じればアート」というのは「アートは結果論」だといえます。これはとても重要なところです。何故かといいますと、「デザインは意図」だからで、ここに本質的な違いがあります。
(つづく
*)アートはartの日本語読みですが、ここでは原語の厳密な意味としての正しいartではなく、一般的に私たちが「アート」と言っているものをさしています。
感性、アート、デザイン ― 2024年07月17日 12:48
アートとデザインがお好きな皆さまこんにちは^^
先日、感性とデザインの話から「アーティストが注目している事象は、それを引き受ける感性を通じてデザインに翻訳される」というお話をしました。
メディアアートがその後のUI・UXデザインに引き継がれたり、実験的な彫刻がプロダクトデザインに影響を与えたり、といったことも実例に当たると思います。
ここであらためて「感性とアートとデザイン」について、AI(Gemini1.5 Flash)にレポートしてもらいました。
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Q:感性とアートとデザインについてレポートして下さい
A:感性、アート、デザイン:三位一体の創造
感性、アート、デザインは互いに密接に関連し、三位一体を成す概念です。それぞれが独立して存在しながらも、相互作用し、人間の創造力を豊かにし、世界をより豊かに彩ります。本レポートでは、この三位一体の関係について、それぞれの概念を深く掘り下げながら探求していきます。
1. 感性:創造の源泉
感性は、人間の五感を通して得られる感覚や感情、直感、思考などを包括的に表す言葉です。それは、私たちが世界を理解し、反応するための基礎であり、アートやデザインの創作において重要な役割を果たします。
美的感性: 美しいもの、醜いもの、心地よいもの、不快なものなどに対する主観的な判断や感情。アート作品の鑑賞やデザインの評価に大きく影響します。
1. 感性:創造の源泉
感性は、人間の五感を通して得られる感覚や感情、直感、思考などを包括的に表す言葉です。それは、私たちが世界を理解し、反応するための基礎であり、アートやデザインの創作において重要な役割を果たします。
美的感性: 美しいもの、醜いもの、心地よいもの、不快なものなどに対する主観的な判断や感情。アート作品の鑑賞やデザインの評価に大きく影響します。
創造的感性: 新しいアイデアを生み出す力や、既存のものを組み合わせる力。芸術家やデザイナーは、この感性を駆使して独自の表現を生み出します。
共感: 他者の感情を理解し、共有する力。アートやデザインを通じて、感情を伝える、または他者の感情を呼び起こすことができます。
2. アート:感性の表現
アートは、人間の感性を表現するための多様な手段であり、絵画、彫刻、音楽、文学、演劇など、その形態は多岐にわたります。アートは、鑑賞者の感性に語りかけ、思考や感情を揺さぶる力を持っています。
表現: 芸術家は自身の感情や思想、社会に対する批評などを作品を通して表現します。
コミュニケーション: アートは、言葉を超えた形で、人々の間で感情や思想を共有するための手段となります。
アートは、人間の感性を表現するための多様な手段であり、絵画、彫刻、音楽、文学、演劇など、その形態は多岐にわたります。アートは、鑑賞者の感性に語りかけ、思考や感情を揺さぶる力を持っています。
表現: 芸術家は自身の感情や思想、社会に対する批評などを作品を通して表現します。
コミュニケーション: アートは、言葉を超えた形で、人々の間で感情や思想を共有するための手段となります。
美的体験: アートは、美的感性を刺激し、鑑賞者に深い感動や美的体験を与えます。
3. デザイン:感性の形
デザインは、機能性と美的感覚を融合させ、人々の生活をより良くするための創造活動です。デザインは、アートの要素を取り入れながらも、実用性を重視し、人々のニーズに応えることを目指します。
機能性: デザインは、使いやすく、安全で、効率的な製品やサービスを生み出すことを目指します。
デザインは、機能性と美的感覚を融合させ、人々の生活をより良くするための創造活動です。デザインは、アートの要素を取り入れながらも、実用性を重視し、人々のニーズに応えることを目指します。
機能性: デザインは、使いやすく、安全で、効率的な製品やサービスを生み出すことを目指します。
美しさ: デザインは、美的感性を刺激し、人々の心を魅了する美的要素を重視します。
コミュニケーション: デザインは、視覚言語を用いて、情報伝達やブランドイメージの構築を行います。
コミュニケーション: デザインは、視覚言語を用いて、情報伝達やブランドイメージの構築を行います。
4. 三位一体の関係
感性、アート、デザインは、互いに密接に関連し、それぞれの概念を豊かにしています。
感性はアートの源泉となる: 芸術家は自身の感性を作品に注ぎ込み、独自の表現を生み出します。
感性、アート、デザインは、互いに密接に関連し、それぞれの概念を豊かにしています。
感性はアートの源泉となる: 芸術家は自身の感性を作品に注ぎ込み、独自の表現を生み出します。
アートは感性を刺激する: アート作品は、鑑賞者の感性に語りかけ、思考や感情を揺さぶります。
デザインは感性を形にする: デザイナーは、感性を基に、機能的で美しい製品やサービスをデザインします。
デザインはアートの要素を取り入れる: デザインは、アートの美的な要素を取り入れ、より魅力的な製品やサービスを生み出します。
5. まとめ
感性、アート、デザインは三位一体の関係にあり、互いに影響を与え合い、人間の創造力を豊かにしています。感性は創造の源泉となり、アートは感性を表現し、デザインは感性を形にすることで、私たちの生活はより豊かになります。
6. 今後の展望
現代社会において、感性、アート、デザインの重要性はますます高まっています。テクノロジーの進化や社会の複雑化に伴い、より人間中心的なデザインや、多様な感性を尊重するアートが求められています。
AIと感性: AI技術を活用することで、感性を分析し、より人の心を理解するデザインやアートを生み出すことが期待されています。
感性、アート、デザインは三位一体の関係にあり、互いに影響を与え合い、人間の創造力を豊かにしています。感性は創造の源泉となり、アートは感性を表現し、デザインは感性を形にすることで、私たちの生活はより豊かになります。
6. 今後の展望
現代社会において、感性、アート、デザインの重要性はますます高まっています。テクノロジーの進化や社会の複雑化に伴い、より人間中心的なデザインや、多様な感性を尊重するアートが求められています。
AIと感性: AI技術を活用することで、感性を分析し、より人の心を理解するデザインやアートを生み出すことが期待されています。
多様性と包容性: 異なる文化や価値観を尊重し、多様な感性を包含するデザインやアートが求められています。
持続可能性: 環境問題や社会問題に対して、感性を活かしたデザインやアートを通じて、持続可能な社会の実現を目指していくことが重要です。
感性、アート、デザインは、人間にとって重要な要素であり、今後も私たちの生活を豊かにし、より良い未来を創造する力となるでしょう。
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AI、篤く語っていますね。問いの解答としては「5.まとめ」の無難な内容ですが、今後の展望としてAIを入れてくるのはちょっと面白かったです。
先日の「感性の領域までデザインする」は、アート的な表現をデザインに取り込むのが今のトレンド、というほどの意味だと思いますし、そしてそれは時々繰り返されるものです。
しかし、文字通り「人の感性の領域を変質させる」ということを指す場合は、今後はAIをテコにしたらありうるのかな、、などと思いを巡らせました。
未知の感性領域発見の可能性はありますので、変質は起こりうるのでしょう。意図した(=デザインした)変化かどうかは分からなくとも、ですが。
感性とデザイン ― 2024年07月15日 10:11
デザインがお好きな皆さまこんにちは^^
先日、欧州でも活躍されるデザインディレクターが「デザインはもう感性の領域まで来ている」とおっしゃっていました。ミラノサローネの企業展示が個々のプロダクトのショーケースを超えて、企業の感性を表現する場となっている、というような文脈だったと思います。
私はこのコメントを伺って、40年前を思い出していました。
「感性工学」という切り口が1980年代に流行りまして、その時は統計的な手法でデザインを構築する、というようなものだったと記憶しています。(スタディで実践したこともあります。)
その後、修業したデザイン会社でも感性を工学的に捉えるアプローチをたびたび試しました。私は当時、デザインコンセプターという肩書きでしたので、あちこちの手法、ツールをかき集めました。「デザイン思考」という言葉の前にも、デザインプロセスをメソッド化してチームで行うことはそこかしこでされていたと思います。
その過程で、アートとデザインと感性のら旋状の関係に興味を持つようになりました。実務的に言いますと、「アーティストが注目している事象は、それを引き受ける感性を通じてデザインに翻訳される」ということです。この個人的な発見(思い込み)は、とても有用なものとして今でも大切にしています。
「大切な何かが押し寄せてくる」 ― 2014年01月31日 13:10
切り師 長屋明さんのアート ― 2013年11月25日 10:56
長屋明さんの個展を観てきました。
お寿司に添えられた笹切りに魅せられて以来26年、独学で切り絵の道を進んでこられたそうです。
この葉脈!
蝶の触角は0.1mm以下の細さです。
ティアラにも蝶や小動物、小さく小さくサインも切り抜いてあります。
長屋さんと言えばこの作風、ペンでささっと書いたままを切ったもの。
恐れ多くも持たせて頂きました。(ちょっと緊張しましたヨ)
これ、良いですよねぇ。
意外にも道具は普通の事務用カッターナイフだけだそうです。
紙も黒い作品はコピー用紙(!)切り抜いた後にラッカースプレーをかけて仕上げるそうです。ラッカーが補強になっているのかもしれませんけれど、コピー用紙って脆い印象を持っていたので驚きです。
白い作品はユポ紙で、これも強度ではなく色から探し求めたそうです。
伺いますと、笹切りから入ったのでずっと和風の作品(書や墨絵、曼荼羅など)だったそうですが、数年前に横浜インターコンチネンタルホテルの企画で洋風な作品を求められたのがきっかけで、上のようなスタイルが産まれたそうです。
そのスタイルの楽器や建物のスケッチがまたいいんですよねぇ、以下のサイトで紹介されていますのでぜひご覧ください。
上手を賞して「切れ味が良い」といいますけれど、まさに切れ味の良さが気持ちいいです。
しかし、ただよく切れているだけではない魅力を感じます。(それを賞して切れ味と言うのでしょうけれど)
一点だけあった金魚を求めました。残ってて良かった。
記念撮影も快くしていただきました。
長屋さん、ありがとうございました!
※個展のお知らせはfacebookでご確認下さい。
inFORM タンジブル(触れる)メディア ― 2013年11月13日 23:59
MITの創ったディスプレイ、inFORM - Interacting With a Dynamic Shape Displayです。
面白いですねぇ。
解像度を上げて、投影ではない表示で、質感や温感を加えて、、と既にプロジェクトを進めている事でしょう。
これは触って見たい!
面白いですねぇ。
解像度を上げて、投影ではない表示で、質感や温感を加えて、、と既にプロジェクトを進めている事でしょう。
これは触って見たい!
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