Personal Brand パーソナルブランド2011年01月06日 21:35

生産技術のIT化が進んでいます。試作に留まらずコンピューターと出力マシンだけで最終商品のアウトプットができるようになり、レーザーシンタリングマシン等の3D出力機による少量生産の商品が発売されています。
近い将来、安価で携帯電話のカスタマイズをその場でデザイン製造してくれるようなサービスビューローがネイルショップのように街角に見られるようになるでしょう。
また、ホームセンターはオリジナル家具製造販売サービスセンターになっていくでしょう。
(その様なサービスビューローは既にあるそうですね)

コストとのバランスにより状況は変わるでしょうけれど、自分自身の好きなデザインで身の回りのもの=プロダクトを作る人が沢山出てくると予想されています。私自身もその傾向は感じる所です。
もちろん、ほとんどの人は自分の好みで全てを作りたいとは思はないはずですから、95%既成のもので残りの5%を楽しむ(オプション)から、100%既成のものでプラスアルファ1%以上を楽しむ(カスタマイズ)までの、「100%前後」が最も賑わう所でしょう。
この、既製品と特注品の関係は心理的な要因が大きいと思いますので、これまでの消費を観察する事で得られるヒントは多いでしょうね。

さて、その一方で「こんなものが欲しい!」を強く持っている人たちに応えることが、比較的安価でできる状況はこれまでとは大きく異なるところかもしれません。
既製品を改造するのではなく、特注品でもなく、新たにデザインされたものは、メジャーではなくとも同じ価値観を持つ人には強く訴求するでしょう。

クリス・アンダーソンが唱えて広がった「ロングテール」は、リアルな店舗なら死に筋として棚から下ろされてしまう商品もネットなら売り続ける事ができ、欲しい人たちに正しく伝えられたら(ここが大切ですね)そこに市場が出来る、というコンセプトです。
特定の価値観の人たちの「欲しい!」を強く刺激するモノは、まさにこのコンセプトにフィットするでしょう。

ここで大切なのは「欲しい!」を強く言える個性。ここの強烈さがこれからのブランド、すなわち「パーソナルブランド」が一つの方向性になるでしょう。

デザイナーは自らの個性をブランドにする事もひとつの方法でしょう。またそのようなスタンスのデザイナーは既にいらっしゃると思います。

しかし私がしたいことは、だれかの個性を発揮させる事です。個性を探し、プロダクトを作り、パーソナルブランドを作り上げる事に挑戦しようと思います。

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