ダメマシンクリニック12【病院のエレベーター:表示不適応症】2016年01月22日 00:58

ダメマシンクリニック、次の症例は病院のエレベーターです。
横浜市内の総合病院で見かけました。

ダメマシン12【病院のエレベーター

12 病院のエレベーター 01
病院内の一般利用者が使うエレベーターです。

12 病院のエレベーター 02
大きく目立つように黄色地に赤で「開く」「閉じる」と貼られていますね。

12 病院のエレベーター 03
テプラの表示を隠して見ます。上2つのボタンには文字がなく替わりにピクトグラムが使われています。
マンションなどで普通に見かけるタイプとお見受けしますが、こちらの病院の利用者さんにはピクトグラムだけでは分かりにくかった、ということなのでしょう。


【診断】

他では機能している表示がここでは表示不足となってしまったことから「表示不適応症」と診断します。


【処方】

では、処方です。
利用者に必要な情報を表示することを計画します。

処方01:表示の応急処置
応急処置(追加表示)は、既に適切な処置が為されていますので不要ですが、より「見やすく」する余地がありますので、それをご紹介しましょう。

12 病院のエレベーター 04
テプラの文字を黒にして真っ直ぐ貼ったものです。

12 病院のエレベーター 05
一般に、黄色と黒の縞模様が注意喚起に使われていますが、黄色の地に書く文字機は赤よりも黒の方がコントラストが高くて見やすいです。

「目立たせたい」という気持ちから赤を使いたくなりますので、「黄色地には黒」と覚えておくと良いでしょう。

処方02:表示追加
よく見て見ますと、ボタンの脇に点字プレートが貼られています。
少しズレた貼られ方を拝見しますと、設置後に現場で貼られたものである可能性が高いと考えられます。出荷時にメーカーによって貼られたものか、病院が後から付けたものかは分かりませんが、工数を掛けて貼るられたものでしたら、以下の様にするとなおよいでしょう。
点字プレートを大きくし文字を追加する。

12 病院のエレベーター 06

12 病院のエレベーター 07
文字と点字をあわせて表示することで、表示の見やすさ(視認性)と分かりやすさ(認識性)がともに向上させることができます。

ダメを憎んでマシンを憎まず。
ダメマシンクリニックからは以上です!

No.12
対象:病院のエレベーター
設置場所:横浜市内の病院
報告者:ディーエムシー
報告日:2016.1.22
症例:表示不適応症
ダメ度:×(追加表示で対応可能)
応急処置:表示差替
治療方針:皮膚科「表示追加」


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個別にデザインを相談したい場合はご連絡下さい。最優先で対処させて頂きます。

コメント

_ hgf ― 2020年01月09日 06:31

What a data of un-ambiguity and preserveness of precious experience about unexpected emotions.

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