知の手触り ― 2024年09月11日 07:58
みさなまさんにちは^^
先日はAIが身体性を獲得する未来、、そんなことをイメージしてみて、なんとなく絵面も浮かんだりもしました。しかし、私の中の言語と既存イメージの組み合わせ以上ではない範囲のことだとも思いました。
それは「手触り」が無いからなんですね。私にとって「空想」であっても、そこに手触りがあるかどうかが大事です。
読むだけの学習と書く学習とでは、書いた方が記憶の定着率が高いそうです。身体の運動を伴う行為の方が脳に定着するという説ですね。「マルチモーダル」という言葉もあります。
大切にしながら何度も開いた専門書の厚い頁、辞書の薄い紙、紙一枚残して切るスチレンボード、良く研いだのみで削るシナノキ、発泡材が削れていくやすりの深さ、シンナーが飛ぶ前に重ねるマーカーの芯、ホワイトボードを消しとるイレイサーの手応え、、そんなものがデザインを学んだ手応えとして残っています。
UIでもそのアナログな手法は使いますが、最後はコンピューターの中で作ります。この時、プログラム的なこともする訳ですが、その途中の手応えのなさが私には恐怖で(笑
この恐怖は、学んで行けばなくなって行くのは知っていますが(実際かなりなくなりました)、デザイナーとして忘れてはいけないことなのです。UIに限らずデザインにとって、この手応えの断絶は、使う人を拒絶する要素になってしまうからです。
加速度的にますます知的になって行く機械たち、それらとの橋渡しはデザイナーの大切仕事なのです。
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