伝統を、ちょっとだけ越えて 太田木工のかわいい寄木2013年10月31日 07:12

太田木工 寄木のコースター
寄木のコースター、ガラスの茶杯と相性ぴったりの茶托になりました。これ好きです。

箱根のお土産でおなじみの寄木細工。子供の頃の家族旅行で実演を見、綺麗な模様と不思議な細工に魅せられたことを覚えています。
お土産で鍵のない箱とキーホルダーを買い愛用しました。

それから数十年、全く変わらないものが手に入ることの凄さを感じつつ、あの魅力をもっと別な形でも伝えられたらいいなぁ、、と思っていた所で出会いました。

以前、各方面で活性化の腕を振るわれている久米繊維会長の久米さんから「よそもの・わかもの・ばかもの」という視点を教えて頂きましたが、もしかして、、と思ったらやはり他県出身で修業10年目の太田さんとおっしゃる方の作でした。
捕らわれない価値観とエネルギーを大いに発揮され、経験とともに力量を増し、やがて寄木をいい意味で変えて行くのでは、、そんなビジョンを感じております。
(大袈裟ですが、そのくらい期待してますということで)

太田木工:http://ota-mokko.com/

超軽量テーブル2013年09月03日 11:12

こういうのあったらいいなぁ、ないなぁ、デザインしよう、、とあれこれしている間に良いものがリリースされていたりすることもあります。
超軽量のテーブル、見つけてしまいました。

SOLA TITANIUMGEAR Super Table#1

SOLA TITANIUMGEAR Super Table#1
パーツは3つ、チタンとカーボン製で正味157gです。軽い!

SOLA TITANIUMGEAR Super Table#1
パンチング部分はストーブ(コンロ)を乗せるアフォーダンスに。
軽量化や耐熱、通気にもよさそうですが、チタンの加工を考えると実質的にはアフォーダンスと外観の特徴の意味あいが強いでしょうね。

SOLA TITANIUMGEAR Super Table#1
仕舞い寸法は袋の縁を折って150mmx250mm、166gでした。

(私のは100g以下をめざしておりますが、道は遠いです)

[色・素材・仕上げ]の展示会2013年02月28日 23:40

青フェス
プロダクトの表層部分、最後の最後でデザインの感性品質を左右する色(カラー)、素材(マテリアル)、仕上げ(フィニッシュ)の技術をキュレートした展示会、「CMF DESIGN EXHIBITION 青フェスat KONCENT」のレセプションに行ってきました。

「味」にこだわることはプロダクトデザインの中では当然なされていることなのですが、改めて注目しますと、決して派手ではありませんが、丁寧なものづくりのための地道な取り組みに思います。そして、非常に日本的な「ファイン」を支えている視点であり技術であると強く感じました。

この表層へのこだわりが、商品の最後の差違のためではなく、そこから立ち現れる新しい価値をめざしているそうです。
難しいテーマかもしれませんが、ぜひその姿を見たいと思いました。

場所はなんとミチクサを製造販売して下さっているアッシュコンセプトの旗艦店「コンセント」です。
展示は3月24日まで、入場無料です。

CMF DESIGN EXHIBITION 青フェスat KONCENT
https://www.facebook.com/events/577379575625574/

情報量と密度2012年12月05日 23:23

最近、数年前に携わらせて頂いた仕事の続きといいますか、関連のある仕事をさせて頂く事が重なりました。この変化の激しい時代に、またあらためて業務にあたらせて頂くのは大変あり難い事です。ありがとうございます!

そのことを通して、改めて実感したことなのですが、一つの事柄、単位時間あたりの情報量が倍々で増えているのですね。コンピューターや端末は勿論、私たちが目にする映像やテキストや、一つのアウトプットに込められたコンテキストも格段に増えています。

話が飛びますが、圧縮音源はやはり欠落する情報が多く、耳の肥えた人でなくても次第に物足りなくなるのだそうで、大容量の音源が増えてきているそうです。
同じ音楽の同じ3分でも、容量は2桁、3桁の差がありますが、それを私たちは「音質の違い」という感覚として受け止めます。逆に圧縮音源が100曲あっても質感は向上しません。

これ、当たり前なんですが、今も増え続ける情報量と照らし合わせて捉えますと、「情報量が密度を増せば質が上がる」という見方ができるかもしれません。
つまり、単位時間あたりに沢山の情報量があることが質を向上させるのです。大切な事は「単位時間当り」ということですね。忘れないようにしなければと思います。

空気の質感2012年01月24日 23:59

富士山 葛城山から
窓から遠くのビルやその向こうの空を眺めていますと、空気の質感といいますか、透明性の背後にある存在感が、確かにあると感じられます。

宇宙空間で撮影されたものと、透明度は高くても空気中で撮影されたものの陰影では、やはり異なって感じます。目に届く光から、恐らくはその乱れと変色と減退を「空気感」といわれるものとして識別しているのでしょうね。

幽玄な景色と言いますが、空気の濃密なフィルター越しに広がる世界に、目には見えないけれど存在するものへの憧れを見ているように思います。
そのUIで言えば「周辺情報」にこそ、エモーショナルな何かが潜んでいるからでしょうね。

(写真は伊豆の葛城山から見た富士山です)
dmc.
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