AI時代の鍵、デザインの力。2024年01月01日 13:20

すっかりAIの時代になりましたね。
AI、使ってらっしゃいますか?

デザインにもAIが使われています。ネット広告の写真はすでにAIのものが溢れていますし、高度な創造もすぐ(2024年中)に取り入れられるでしょう。

では「デザイン」もしくは「デザイナー」は不要でしょうか?
ChatGPT4に聞いて見ました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

問:AI時代、デザインやデザイナーは不要ですか?それとも必要ですか?

答:AIの進化により、一部のデザインタスクは自動化される可能性がありますが、デザインやデザイナーはAI時代においても必要です。以下はその理由です:

【創造性と感性】
デザインは芸術的な要素を含み、創造性と感性が不可欠です。AIは過去のデータに基づいてパターンを生成できるかもしれませんが、新しいアイデアやオリジナルなデザインを生み出すのはデザイナーの役割です。

【ユーザーエクスペリエンス(UX)】
デザイナーはユーザーエクスペリエンスを設計し、使いやすさや感情的なつながりを考慮します。AIはデータを分析してパーソナライズされたコンテンツを提供できますが、ユーザーエクスペリエンスのデザインと改善には人間の洞察が必要です。

【コミュニケーションとブランディング】
デザインはメッセージを伝え、ブランドアイデンティティを構築するための重要な手段です。デザイナーはブランドの視覚的なイメージを作成し、コミュニケーションを支援します。

【倫理的な配慮】
デザインは倫理的な観点からも重要です。AIはデータに基づいて意思決定を行うことがありますが、その過程において倫理的な判断が必要です。デザイナーは倫理的なガイダンスを提供し、ユーザーの信頼性を維持します。

【イノベーション】
デザイナーは新しいアイデアやデザインパターンを探求し、イノベーションを促進します。AIはツールとして利用されることがありますが、クリエイティブなプロセスと発想力はデザイナーによって供給されます。

AIはデザインプロセスを補完し、一部のタスクを効率化できる一方で、デザイナーの役割は不可欠です。デザイナーがAIを活用して新しいツールやデータ分析を組み合わせることで、より効果的なデザインを実現し、新しい可能性を追求することができます。AIとデザインは共存し、相互補完的な関係を持っています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いかがでしょうか?
とても真っ当な答えを並べてくれました。ありがとうChatGPT(笑
多くの方が指摘されていますが、AIの時代は「人間にしか出来ないこと」こそが大切です。その「人間にしか出来ない事」を駆使し組み合わせていくのがデザインです。
あなたのお客さまを幸せにするデザイン、今年も寄りいっそう磨きをかけて参ります。

2024年の開幕、おめでとうごさいます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

CIはUI/UXに長けたプロダクトデザイナーに。2024年01月03日 14:29

CI(コーポレートアイデンティティ)、聞きなれた目新しさのないワードですが、ビジネスとしてデザインをする上で外せない概念です。
CIがお客様の期待値を高め(または低くし)、CIがお客様に行動を起こさせ、CIが評価に大きく影響を与えるからです、、と私に言われなくてもご存知ですよね?^^

たとえばカフェの新メニュー。好きなお店なら、ただ新しいというだけで期待しますし、近くに行ったら寄って見るかもしれません。そして実際に食べてみて美味しかったら(やっぱりここは良い!)と、さらにファンになるでしょう。
この「好きなお店」の”好き”が「CI」のキモですよね。「イメージ」という言葉のふんわりした感じだと”ちょっと良い雰囲気”くらいの軽さがありますが、実際は「好き」というはっきりとした感情的なつながりの事をさします。

カフェの例ですと、好きになる理由は何でしょう?
味、お店、サービス、特別な何か、、人によって最重要なポイントは様々だと思いますが、「全てを通じて良い経験であったかどうか」が好き嫌いを決めます。
そして重要なのはここです。「全てが素晴らしい必要はない」ということです。
大切なことは、、
・地雷を踏まないこと
・特徴がはっきりと伝わること
です。

優れたプロダクトデザインが最も大切なCIとなる。

人はネガティプに敏感です。だから、お届けしたいユーザーさんの嫌がる事はしてはいけません。地雷を踏んだら一発アウトです。
また、特徴がきちんと伝われば、たとえ機能や性能が劣っていても問題ありません。むしろ、その工夫をし尽したものにこそ愛着が生まれます。
上の2点を良くして行くには、プロダクトを中心に据え「全てを通じて良い経験」となるかどうかの視点からデザインしていくことです。
このプロセスは、「UI/UXデザイン」と「プロダクトデザイン」を包括的に行う私たちのデザインそのものです。

UI/UXに長けたプロダクトデザイナーの視点から見たCIの特徴を上げます。

【ブランドの物理的表現】
プロダクトデザインは、会社のブランドや価値観を具体的な形で表現します。お客さまは製品を通じてブランドを体験し、その印象がCIに大きく影響します。

【顧客の経験と感情的なつながり】
優れたプロダクトデザインは、お客さまに忘れがたい経験を提供し、ブランドへの感情的なつながりを構築します。これはCIの強化に不可欠です。

【差別化と市場での認知】
革新的で独特なプロダクトデザインは、競合他社との差別化を促し、市場でのブランドの認知度を高めます。

【信頼と品質の象徴】
良いデザインはしばしば高い品質と信頼性の象徴と見なされます。これにより、ブランドの信頼性が強化され、CIに良い影響を与えます。

【一貫性と統合性の維持】
プロダクトデザインは、ブランドのビジュアルアイデンティティと一貫している必要があります。この一貫性はプロダクトデザイナーがもたらします。これにより、ブランドの統合性が保たれ、CIが強化されます。

<まとめ>
プロダクトデザインはCIの重要なステップであり、ブランドアイデンティティの構築と維持に不可欠なのです。

(うちの会社は関係ないな・・)と思われたあなた、それは「デザインによる飛躍のチャンス」が大きい印です。ぜひお近くのUI/UXに長けたプロダクトデザイナーにCIを相談して見てください。

「アナログの魅力を伝えるデザイン」: UI/UXがアナログ製品のブランドを強化する2024年01月05日 23:31

はじめに

ユーザーインターフェース(UI)デザインとユーザーエクスペリエンス(UX)デザインはデジタルな製品で多く使われる言葉ですが、本来はデジタル・アナログには関係なく有用な概念です。
アナログ機器メーカーにとって、UI/UXのデザインは、技術的な要素を超え、製品の個性とブランドのアイデンティティを形成する重要な要素です。本記事では、アナログ製品のUI/UXデザインが、どのようにして会社のキャラクターを表現し、お客さまとの関係を深めるかを探ります。

アナログ製品のUI/UXデザインの重要性

アナログ製品におけるUIデザインは、製品の操作部分や外観、触感など、ユーザーが直接触れるインターフェースのことです。これらは製品の使い心地や操作感を決定し、直接的にユーザーの体験に影響を与えます。一方で、UXデザインは製品を使った全体的な体験や感情的な満足度に関わり、使用後の印象を形成します。
機能と性能が同じ製品であっても、UI/UXデザインの優劣によりお客さまの抱く印象は全く異なります。

アナログの魅力を表現する

アナログ製品のUIとUXは、製品の物理的な美しさや手触り、操作感など、デジタルにはない独特の魅力をお客さまに伝える手段です。例えば、クラシックなデザインとそのデザインに沿った直感的な操作性を持つものは、伝統を大切にする会社の姿勢を反映し、お客さまに安心感を提供します。

顧客との深い関係構築

優れたUI/UXデザインは、アナログ製品のユーザーに特別な体験を提供し、製品に対する愛着や信頼を築きます。特にアナログ製品の場合、ユーザーの感情に訴えるデザインは、ブランドの忠誠心を高める重要な要素となります。

まとめ

アナログ製品のUI/UXデザインは、ただの機能性を超えて、製品の個性を強調し、ブランドアイデンティティを強化するための重要なツールです。デザインを通じてアナログの独特な魅力を伝え、お客さまとの長期的な関係を築くことが、アナログ機器メーカーにとっての成功の鍵となるに違いありません。

シンプルな操作パネルの奥深さ:デザインが生むユーザー体験とブランド価値2024年01月08日 17:25

はじめに

ある機器を扱う際に目にする操作パネル。多くの場合、この部分は単純なスイッチやボタンの集合に見えるかもしれません。しかし、この「単純さ」の背後には、ユーザー体験を高め、ブランド価値を向上させる大きな可能性が隠されています。

操作性の向上:デザインは人と機器を同時に考える

操作パネルのデザインは、単に機器を「動かす」ためだけのものではありません。それは機器とユーザーとのコミュニケーションを円滑にし、使いやすさを向上させるための重要な要素です。コミュニケーションは「機器と人」のものですから、機器の問題だけを考えることは出来ません。
その機器が、既に何世代にも渡り知見が積み重ねられたものであっても、ユーザーは世代を超える事で必ず変化します。その変化はゆっくりとしていますが確実に起こります。
また、経験豊富なユーザーと初心者が同じ機械を操作する場合でも、彼らの操作イメージ(メンタルモデルとも言います)とスキルは異なります。
実験では、同じ配置の操作パネルでも、デザインを好印象のものにするだけで操作ミスが大幅(40%程度)に減少する事が分かっています。これは、デザインが直接的に操作性を向上させる明確な証拠です。

ブランドイメージの向上:「キャラクター」を感じる価値

操作パネルのデザインは、その機器や製造するブランドに対するユーザーの印象を大きく左右します。スムーズで心地よい操作感は、ユーザーがその機器やブランドに持つ「頭がいい」「使いやすい」といった肯定的なキャラクターイメージ(まるで人間のような感覚)を生み出します。
デザインは、見た目の美しさだけではなく、機器との長時間にわたる連携を通じた信頼感、期待感を形成する重要な鍵です。使うほどに愛着が深まるようなデザインは、ブランド価値を大きく高めることができます。

まとめ

シンプルなスイッチが並んだだけのように見える操作パネルは、一見地味な存在かもしれませんが、そのデザイン一つでユーザーの体験とブランドのイメージを大きく変貌させる事が出来ます。
ユーザーとブランドの両方にとってプラスとなる「デザインの力」を最大限に活用することが、今後の製品開発において不可欠です。シンプルな操作パネルの奥に秘められた可能性を広げて行きましょう。

プロダクトでもUIデザイン!2024年01月10日 11:11

はじめに
AI時代においては、人の意を酌んで実行出来るタイプのシステムがどんどん普及して行くでしょう。一方で、人が使いこなす装置の操作パネルのデザイン、ユーザーインターフェース(UI)デザインの重要性はますます高まるに違いありません。
そして、このデザインの原則は、私たちが日常的に使用する物理的な道具にも装置同様に適用されます。この記事では、装置と道具のUIデザインが、見た目の違いを超えてどのように共通の基盤を持つかを探ります。

装置のUIデザイン
装置のUIデザインは、スイッチ、ボタン、表示画面などの要素を通じてユーザーの操作を導きます。これらの要素はユーザーに対して、装置の機能を理解し、予測しながら使用するためのヒントを提供します。例えば炊飯器のような家電では、ボタンの配置と記号を通じて、何を炊くのか、今すぐ炊飯するのか、予約をするのか等を直感的に示します。

道具のUIデザイン
一方で、道具のUIデザインは、物理的な形状や構造を通じて使用方法を示唆します。「ミチクサ」という花器は、その剣山状の形状が、花を挿す行為を自然に促します。形がそのままUIになっているのですね。このようなデザインは、ユーザーにとって直感的で、使いやすく、また魅力的な体験を提供します。

ミチクサ

共通のデザイン原則
装置と道具のUIデザインは、表面的には異なるかもしれませんが、その根底には共通のデザイン原則が存在します。それは、「ユーザーの認知、感情、行動の流れをスムーズにし、好意的な印象を残すこと」です。良いUIデザインは、目的に合った、使いやすく、心地よい体験をユーザーに提供することを目指しています。

まとめ
操作パネルを持つものだけでなく、日常の物理的な道具においても、ユーザーインターフェースデザインの考え方を取り入れることは、より良いユーザー体験の創出に不可欠です。装置と道具のUIデザインは、表面的な違いを超えて、ユーザーが製品とどのように相互作用するかに深い影響を与え、製品の成功を左右する重要な要素となるでしょう。
dmc.
クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
「デザインの言葉」 by Fumiaki Kono is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License.