素材を替える ― 2010年06月21日 23:28
インターフェイスデザインの中で良く使われる概念の中に「アフォーダンス」があります。
良く使われる喩えですが、ドアノブの形は、握って回す動作を促しています。これは私たちがその形態に「意味」を感じているからで、アフォーダンスとはその意味の事です。
アフォーダンスは形態だけではなく、素材にも感じとる事が出来ます。
例えば、金属で出来ている扉は力を込めて開けます。「重さ」を感じているからですね。
何を当り前なことを、とお思いかもしれませんが、これは重要な事です。
たとえば、既存製品の素材を新しくする事で性能を伸ばす開発の様な時、単なる置きかえでは問題があるかもしれません。アフォーダンスが変わると言う事は行為が変わってきますから、形態や時には仕様まで確認を必要とします。
デザイナーはこの「意味」について、責任を持って説明をする必要があるでしょう。
また、素材を変える事でアフォーダンスが変わる、という事を積極的に行為へのアプローチとして活用したいと考えています。
良く使われる喩えですが、ドアノブの形は、握って回す動作を促しています。これは私たちがその形態に「意味」を感じているからで、アフォーダンスとはその意味の事です。
アフォーダンスは形態だけではなく、素材にも感じとる事が出来ます。
例えば、金属で出来ている扉は力を込めて開けます。「重さ」を感じているからですね。
何を当り前なことを、とお思いかもしれませんが、これは重要な事です。
たとえば、既存製品の素材を新しくする事で性能を伸ばす開発の様な時、単なる置きかえでは問題があるかもしれません。アフォーダンスが変わると言う事は行為が変わってきますから、形態や時には仕様まで確認を必要とします。
デザイナーはこの「意味」について、責任を持って説明をする必要があるでしょう。
また、素材を変える事でアフォーダンスが変わる、という事を積極的に行為へのアプローチとして活用したいと考えています。
チタンの瓦 ― 2009年10月30日 20:56
昨日撮影して頂いたカメラマンの押山さんが以前にした仕事、ものづくり大賞のブックレットを作る際に色々なメーカーに行かれたお話を伺いました。
お話を伺って、新しいことをやってやろう!という気概に満ちた会社が日本中にあると知って嬉しくなりました。
その中のひとつ、チタンで軽い瓦を作っている会社があります。チタンの極薄板を加工して軽くて丈夫につくり、表面処理で瓦の風合いを再現しています。
チタンの金属らしくない特性が、扱いにくいながら様々な可能性を秘めているのだそうです。
たまたま先日伺った、浅草寺は宝蔵門の屋根に使われていました。(写真左側)
ルーフシステム株式会社
http://www.roof-systems.co.jp/sensouji.htm
お話を伺って、新しいことをやってやろう!という気概に満ちた会社が日本中にあると知って嬉しくなりました。
その中のひとつ、チタンで軽い瓦を作っている会社があります。チタンの極薄板を加工して軽くて丈夫につくり、表面処理で瓦の風合いを再現しています。
チタンの金属らしくない特性が、扱いにくいながら様々な可能性を秘めているのだそうです。
たまたま先日伺った、浅草寺は宝蔵門の屋根に使われていました。(写真左側)
ルーフシステム株式会社
http://www.roof-systems.co.jp/sensouji.htm
ガラスのゴブレット ― 2009年09月03日 11:14
地場産業と ― 2009年08月18日 18:27
刃物、焼物、指物、塗物、織物などなど、優れた工業工芸製品が日本の各地にはありますね。デザインを通して現代的な生活にあわせた商品づくりも、各地で根付いていると伺っています。
写真は福井県のもの。「ダマスカス鋼」と呼ばれる打刃物の技法をもちいた木目模様が美しいステンレスのスプーンです。スプーンというよりは茶杓に近い形状も、この質感との相性がいいです。
これらの試みは、東京だけではなく海外に目が向けられているのも興味深いですね。ぜひ世界でその地位を高めるブランドが育って欲しいと思います。
そしてもちろん、そういう仕事に携わっていたいと思っています。
ふくい南青山291
http://291ma.jp/regional/index.html
写真は福井県のもの。「ダマスカス鋼」と呼ばれる打刃物の技法をもちいた木目模様が美しいステンレスのスプーンです。スプーンというよりは茶杓に近い形状も、この質感との相性がいいです。
これらの試みは、東京だけではなく海外に目が向けられているのも興味深いですね。ぜひ世界でその地位を高めるブランドが育って欲しいと思います。
そしてもちろん、そういう仕事に携わっていたいと思っています。
ふくい南青山291
http://291ma.jp/regional/index.html
INAXライブミュージアム ― 2009年07月27日 08:55
先週伺った常滑は、こちらを訪問するのが目的でした。
写真は「窯のある広場・資料館」で黒い建物の中に大きなレンガの窯があり、往時の雰囲気を残しています。この手前の「世界のタイル博物館」、奥に「土・どろんこ館」があります。
所蔵のコレクションは興味深かったです。特に「クレイペグ」は、装飾の原点として古代の壁面装飾を復元する企画で、INAX社の社員や家族が全て手作りされたもので、企画としても展示としても意義深いものを感じました。完成した装飾も素朴で美しかったです。
また「土・どろんこ館」の黄色い土壁の質感も素晴らしかったです。暫くその色と量感に魅入っておりました。
沢山の子供たちが「土」を感じる様に作られた場を楽しんでいて気持ちのいい場所でした。
INAXライブミュージアム
http://www.inax.co.jp/ilm/
写真は「窯のある広場・資料館」で黒い建物の中に大きなレンガの窯があり、往時の雰囲気を残しています。この手前の「世界のタイル博物館」、奥に「土・どろんこ館」があります。
所蔵のコレクションは興味深かったです。特に「クレイペグ」は、装飾の原点として古代の壁面装飾を復元する企画で、INAX社の社員や家族が全て手作りされたもので、企画としても展示としても意義深いものを感じました。完成した装飾も素朴で美しかったです。
また「土・どろんこ館」の黄色い土壁の質感も素晴らしかったです。暫くその色と量感に魅入っておりました。
沢山の子供たちが「土」を感じる様に作られた場を楽しんでいて気持ちのいい場所でした。
INAXライブミュージアム
http://www.inax.co.jp/ilm/
水のかたち ― 2009年02月10日 11:55
茶葉 ― 2009年02月04日 12:37
以前、工芸茶を紹介しましたが、今回は中国茶の茶葉と水色(すいしょく)をご覧下さい。
中国茶は白、黄、緑、青、紅、黒の6つの分類に加えて、花茶などの茶ではないもの(茶外茶)をあわせて数百種類あるそうです。その全ての分類ごとに代表的な銘柄を集めて比べるという機会がありました。写真には写っていませんが「苦丁茶」という歯医者さんの匂いを思い出すお茶も頂きました。これがとっても苦かった!
写真は手前から白茶、黄茶、と順番に並んでいます。分類名と水色は必ずしも一致しないようですが、どれも透き通る綺麗な色でした。私の中の色が増えたようで嬉しく思いました。もちろん、香りも味も素晴らしかったです。
工芸茶(以前の記事)
http://dmc.asablo.jp/blog/2009/01/06/4045473
中国茶は白、黄、緑、青、紅、黒の6つの分類に加えて、花茶などの茶ではないもの(茶外茶)をあわせて数百種類あるそうです。その全ての分類ごとに代表的な銘柄を集めて比べるという機会がありました。写真には写っていませんが「苦丁茶」という歯医者さんの匂いを思い出すお茶も頂きました。これがとっても苦かった!
写真は手前から白茶、黄茶、と順番に並んでいます。分類名と水色は必ずしも一致しないようですが、どれも透き通る綺麗な色でした。私の中の色が増えたようで嬉しく思いました。もちろん、香りも味も素晴らしかったです。
工芸茶(以前の記事)
http://dmc.asablo.jp/blog/2009/01/06/4045473
シルク ― 2009年01月22日 10:12
昨日、染色作家すずきあきさんの染色展を観ました。素材を活かした自然な草木染めから、着物に用いられる様々な技巧を駆使したものまであって、どれも美しかったです。
特にシルク素材の幅広い表現力に、あらためて魅せられました。天蚕(野生の蚕)の素朴で力強い軽さ、紗(しゃ)のシャリシャリとした硬質な張り、繊細に織られたどこまでも柔らかいものなど、触感を大いに楽しませてくれます。手で触れ肌に添わせたいと思わせる魅力を、それぞれの質感が持っていました。
すずきあきさんは、その素材から色やデザインを感じて表現なさるそうです。素材から触発された色と形は、確かにとても自然に思いました。
すずきあき染色展 横浜高島屋7Fで27日まで開催しています。
特にシルク素材の幅広い表現力に、あらためて魅せられました。天蚕(野生の蚕)の素朴で力強い軽さ、紗(しゃ)のシャリシャリとした硬質な張り、繊細に織られたどこまでも柔らかいものなど、触感を大いに楽しませてくれます。手で触れ肌に添わせたいと思わせる魅力を、それぞれの質感が持っていました。
すずきあきさんは、その素材から色やデザインを感じて表現なさるそうです。素材から触発された色と形は、確かにとても自然に思いました。
すずきあき染色展 横浜高島屋7Fで27日まで開催しています。
穴の空いた画面 ― 2009年01月21日 11:55
昨日、あるメーカーのLCD(液晶画面)サンプルを見せて頂きました。そのLCDは中央に穴が開いています。この穴からメーターの針を出し表示内容を液晶で切り替えることを想定したものとのこと。楕円や自由曲面など、色々な形状に出来るそうです。四角いものしか存在しなかったLCD、新しい技術は楽しい予感を感じさせますね。
とはいえ、商品として必然性もあって魅力的なものへの応用となると、コストの面もあわせてまだまだ課題が多いようです。
また、UIの視点で見て行くと気付かない可能性もまだまだあるかもしれません。近い将来、身近なものに応用して見たいと思います。
とはいえ、商品として必然性もあって魅力的なものへの応用となると、コストの面もあわせてまだまだ課題が多いようです。
また、UIの視点で見て行くと気付かない可能性もまだまだあるかもしれません。近い将来、身近なものに応用して見たいと思います。
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