ワンボタンはレベルアップ?ダウン?2012年09月13日 23:48

扇風機のスイッチ
写真は子供部屋の扇風機のスイッチで、風量と切タイマー時間の切替がそれぞれワンボタンになっています。

風量ボタンを押す度に「ソフト」→「弱」→「強」とレベルアップし、さらに押すと最初の「ソフト」に戻ります。
切りタイマーも同様に「1」→「2」→「4」と遷移をします。

いたって普通で、何の混乱も無いように思えます。

しかし今日、出先のお店で逆の遷移をするスイッチを見つけました。(残念ながら写真はありません)

それはIHヒーターの火加減調整スイッチで、「強」→→「中」→→「弱」と7段階でレベルダウンして、「強」に戻ります。

おや?と思いましたが、鍋が吹きこぼれそうになった時は弱くなる方がいいと言う考えなのでしょう、そう推察すると理解した気持ちになりました。
しかし、あまり経験した事の無い遷移でしたので、正直なところ少し戸惑いましたし、何か引っかかるものが残りました。

そのひっかかりとは、吹きこぼれの際の動作の考察から「ワンボタンによるレベル調整はIHヒーターには向かない」という結論には至らずに「特殊な遷移で対応することで解決」というアイデアに落ち着いた所です。
「吹きこぼれの時はすぐに火を弱めたい」ということにせっかく気付いたのですから、他の一般的な機器とは異なる方法(=混乱のリスク)を採用しないアイデアを考えるべきだったでしょう。

コストが許さないと言われそうですが「+」と「-」のボタンを二つ設けるのが最も自然な解決方法でしょう。
どうしてもボタンが増やせないなら「メインスイッチ」を火加減ボタンと関連して置き、「吹きこぼれたらメインスイッチで電源をオフ」を誘導するデザインをしたらいいでしょう。もちろんこの場合の火加減ボタンはレベルアップですね。

何故この様な事が起こるのか、、インターフェイスをどこまで広げて捉え考えたらいいかが問題です。その機器だけ、日本だけを見ていればいいということは無くなってきていますから、その機器の変遷とユーザーの全環境における経験値を推量、検証する必要がありますね。

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