対話の香り 儀保克幸さん2012年02月28日 08:33

先週末、前を通りかかったヨコハマ創造都市センター(YCC)のホール、少女の彫刻に引き寄せられていました。

儀保克幸作 少女像

「少女」が何を象徴しているのか、、物憂げな表情が強く語りかけてきますが、不思議と暗さは感じません。

儀保克幸作 少女像

それは恐らく「子供の外観を持つ大人」ではなく、「大人の中の子供の部分」が素直に表出しているからかも、、なんて思ったり。

儀保克幸作 少女像

あ、でもこれはちょっと大人もあるかなぁ。。
削った生木の芳香が、表情の複雑さとあわせて郷愁を誘うようでもあります。

儀保克幸さん

DVDで製作風景も流れていますが、この日はなんと儀保克幸さんご本人がいらっしゃって、色々と作品や制作についてお話して下さいました。

 少女像を縁として見るものは過去を思い出し、今を捉え直してほしい。
 またその体験を通して対話を重ね、それを作品にして行きたい。。

なるほど、、私の感じた「子供の部分」とは、記憶の中の自分自身だったのかと思いました。であれば、「物憂げでも暗くない」とは、子供目線の未来観そのものかもしれません。そう思うとちょっと元気が出ました。

儀保さんはごらんの通りの柔らかくて優しい印象の方です。
そのそっと肩を叩くようなやわらかさで、すっと深い所に入ってくる彫刻たち。
ぜひ見かけたら対話してみてください。

儀保さん、ありがとうございました!
dmc.
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