セルフ・ハンディキャッピング2013年05月20日 23:41

試験前に「全然勉強してない」という定番の、最近の言い回しだと「ハードル下げておく」というのを専門用語で「セルフハンディキャッピング」というそうです。
自分自身にハンディがあると装う事で、成功はより評価され、失敗はより許される方にバイアスをかける、ということですね。今日初めて耳にしました。

これ、UIにおいても意識しておかないといけないですね。
苦手意識を自覚するとより習熟度が低くなる傾向がありますが、恐らくこういう意識も作用している事と思います。

ユーザーが習熟度が上がらない状況で自覚的に「この操作は苦手」と思ってしまった場合、選択肢を単純化(つまり、自由度は下がる)して提示する必要があります。
ここで問題になるのが何を前面化(選択肢として提示するものを選ぶ)するかですが、一度苦手意識を持たれてしまうとなかなか払拭出来ません。「試そう」という気がそがれてしまうと操作前から「判らない」と思ってしまいます。先入観ですね。

例えば一昔前のビデオデッキの録画予約ができなかった方は、今の番組表による予約も難しいようです。
ところが、同じ方がスマートフォンは使えていると言う事もあります。(実際に数人そういう方をお見かけしました)

セルフハンディキャッピングだけでなく、多くの心理作用が働いていると思いますが、苦手意識を持たせないためには、最初からユーザーをよく知り、よりよくデザインする必要がある事は言うまでもないようです。

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dmc.
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