ダメマシンクリニック11【銀行の整理券発券機:表示失調および掲示物埋没症】 ― 2016年01月15日 10:10
ダメマシンクリニック、次の症例は銀行の整理券発券機です。
横浜市内の某金融機関で見かけました。
ダメマシン11【銀行の整理券発券機】
窓口の整理番号を発券する、銀行でおなじみのマシンですね。
かわいらしく大きなポップで誘導されています。ポップの下にもとの表示が隠れているかもしれませんが、マシンには発券位置を示す「▽」以外の表示はないようです。
詳しく見て見ましょう。
非常にシンプルな構成ですが、
1:待ち人数
2:発券ボタン
それぞれに表示を追加しています。
特にボタンの誘導は大きく書かれていますね。どうしてでしょうか・・。
引いて見て見ますと、発券機の置かれた棚にはいくつもの告知が掲示されています。(写真は追加表示を消した状態です。)
上下に多数の大きな告知が掲示されているため、優先度の高い(と思われる)発券機が埋没してしまったのかもしれません。
そのため、発券ボタンの誘導を大きくしたと推察出来ます。
【診断】
まず、もともと表示が不足していることから「表示失調」と診断します。
さらに、周囲の掲示に埋没していることから「掲示物埋没症」を併発していると言えるでしょう。
【処方】
では、処方です。
利用者に必要な情報を表示することを計画します。
処方01:表示の応急処置
応急処置(追加表示)は、既に適切な処置が為されていますので不要です。
なお、「発券ボタン」と単なる表示とはせずに、手書きで「こちらのボタンを押してください」と、行為を直接促しているのは印象が良く、書いた方の心配りが伝わって参ります。
処方02:表示追加
出荷時にメーカーによる表示があるとよいでしょう。
・整理券発券機であることを伝えるため、「整理券」を大きめに表示する。
・「発券ボタン」「お待ち人数」を表示する。
・発券位置を示す「▽」を大きくする。(バランスを整える)
特別な強調がなくても周囲の掲示物に埋没せずに見やすくすることが出来ます。
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ところで、元のマシンに表示がないのは何故でしょうね。
本当はどこかにある「発券機」の表示が告知により隠れてしまったのでしょうか、それとも表示がなくても問題がないと判断されたのでしょうか、それともマシン自体に特別な事情があって表示がないのか・・。
何か分かることがありましたらまたご報告致します。
ダメを憎んでマシンを憎まず。
ダメマシンクリニックからは以上です!
No.: 11
対象:銀行の整理券発券機
設置場所:横浜市内の銀行窓口
報告者:ディーエムシー
報告日:2016.1.15
症例:表示失調および掲示物埋没症
ダメ度:×(追加表示で対応可能)
応急処置:追加処置不要
治療方針:皮膚科「表示追加」
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