UIは2.5次元2024年06月24日 10:48

UIのあり方についてお悩みの皆さまこんにちは^^

印刷物の話題からその実体性、また本来の平面性についてお話していましたが、UIもかなり「平面性」を意識しているな、、と思いました。

「UI」はユーザーインターフェイスの頭文字で、似たような言葉に「MMI」(マンマシンインターフェイス)、「HMI」(ヒューマンマシンインターフェイス)といった言葉があります。いずれも機械を操作する人と機械の接点についてのあり方を思考設計するための概念のことです。

身近なUIですと、スマホのスクリーンやATMの操作パネル、家電のスイッチ類などがありますね。車のコンソールもUIです。

多くのUIは平面的に並んでいます。一方で、車のハンドル周囲にあるスイッチ類(ウインカーやパドルシフトなど)や、掃除機のトリガー型のスイッチなどが分かりやすいのですが、手、足、指などに合わせて配置されたものもあります。(何故そのスイッチがそこにあるのか、ひとつひとつたずねて見るのも面白い事ですが今回は割愛しますね)

ざっくり分類しますと、視覚的に平面的に並んだUIと、身体に沿って並んだUIがあります。
仮に前者を「視覚優位なUI」、後者を「身体感覚優位なUI」としますと、以下のような特徴があります。

視覚優位なUI
・一覧性が高い
・配置により意味がかわる=設計の柔軟性が高い
・入力と出力(表示と操作)の混在が可能
・密度が高められやすい
・誘導などの複雑なコミュニケーションが可能

身体感覚優位なUI
・即応性が高い
・意味と操作は1対1(一つの行為にひとつの意味)
・習熟度が上がると身体感覚が伴う

これは、それぞれが人の別々の特性を利用しているからだと考えられます。
つまり、視覚優位なUIは「人と人(動物その他も含む)とのコミュニケーション」の延長線であり、身体感覚優位なUIは「道具」の延長線である、ということです。
そして身体感覚優位のUIは「身体の表面の近い所」であることも重要です。それを意識して「UIは2.5次元」と心得るのが良いでしょう。

これは、複雑な操作系を考える場合にはとても重要な視点です。今後増えて行くと思われるバーチャル空間のUIでも同じように、そのUIは視覚優位にすべきか身体優位にすべきか、整理してデザインする必要がありますね。

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