期待に応える2012年11月05日 23:19

今日、年令やジェンダーに求められる「こうあってしかるべき」という他者からの言動が、多くの方にとって活動を阻害されていると感じる事を改めて思いました。

私自身は、やはりそういう既成概念からは距離を置いていると思います。
しかし一方で、昔の人の時間を掛けて得られた知恵というものもあるのも確かですので、一度は耳は傾けたいと思っています。
そしてもし、腹が立つことがあればそこに自分の不足があるのか、それともその考えが古いのか、、向き合ってみるのも悪くはありません。

少しこちらに引き寄せて考え、「しかるべき」を「らしさ」ということについて捉えなおしますと、デザインはいつも客観的つか斬新な答えを求められますし、私を含めてデザイナーはこれをよくいいますが、これは認知の問題です。

「こうあってほしい」「らしくあってほしい」は期待の表れです。期待して見ている、という認知なのです。
ですから、期待値を越えれば受容れられ、越えられなければ、また逆方向の結果であれば拒絶されます。
そしてこの期待値とは具体性ではなく満足度のことが多いのです。満足であればあり方なんてどうでもいい、とは言い過ぎかも知れませんが、「思ってもいない=期待値にない」満足の方が嬉しいことも確かですよね。

ですから例えば他者に求められる「こうあるべき」「らしさ」は、あり方ではなく評価だと思うのはいかがでしょう。
そこの視点から見れば、求められる「あり方」に思い至るより、期待を越える事を考えた方が先に進めるように思います。

デザインにおいても、こちらの存在もきちんと認めて欲しいですし、向けられた要求にも応えたい、、この気持ちから出来ることを考えています。

過去記事:愛せる欠点
http://dmc.asablo.jp/blog/2009/03/23/

過去記事:「らしさ」は禁句の「横浜ランデヴープロジェクト」
dmc.asablo.jp/blog/2010/03/10/

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