ダメマシンクリニック15 【スパのテレビ:クレームアレルギーの疑い ただしマシンの異常は認めず】 ― 2016年02月12日 18:30
こんにちは!
そろそろ春一番が吹くそうですね。でもそのあとにまた寒波も控えているらしいですので、みなさま体調にお気をつけ下さいね。
さて、ダメマシンクリニック、続いての症例はこちら、スパの休憩室に設置されたテレビです。
ダメマシン15【スパのテレビ】
横浜市内のスパ(日帰り温泉施設)の休憩コーナーに設置されているテレビです。
画面のベゼル(枠)に小さな文字の注意書きがテプラで貼られています。
詳しく見て見ましょう。
1:お知らせとお願い
放映時間のお知らせとチャンネルのリクエストはしないようにとのことですが、「トラブル防止のため」とありますね。過去にどんなトラブルがあったのでしょう・・。トラブルの詳細はともかく、テレビをつけて欲しい、○○を見たいと言うリクエストが少なからずあるということが伺えます。
また、放映時間が営業終了時間(25時)の15分前までとなっておりました。これは、「まだ利用者がいるうちにテレビを消すこと」へのエクスキューズにもしていることと推察されます。
このテプラ、写真からもお分かりかもしれませんが、画面のすぐ近くで目立っていながら文字が読みづらいため、なんとなく目障りな印象を残します。そしてテプラの存在が「ここはクレームが多いですよ」というサインとして感じる方もいらっしゃるでしょう。
せっかく温泉でリラックスしているところですから、すっきりと見せたいところですね。
【診断】
テプラがマシン(テレビ)の運用によるものなので、マシンそのものの異常は認められません。
また、テプラにより僅かながら「顧客サービスとしてリラックス空間を提供する」というマシンの設置意図に反してしまっています。これはクレームへの過剰な免疫反応と捉えられるため「クレームアレルギーの疑い」と診断します。
【処方】
では、処方です。
空間の意図に合う、落ち着いた雰囲気の掲示を計画します。
処方01:処置
掲示は以下の様にするのがよいでしょう。
・テレビの近くで、テレビとは別の場所に掲示する。
・掲示は空間に馴染む色調とする。
・「お知らせ」を大きめに表示して遠くからその存在を確認出来るようにする。
・言葉遣いを整える。
左下に落ち着いた色調で掲示します。
掲示をテレビ本体と切り離すことで、「テレビへのダメ出し」ではなくします。
そして、空間の意図に合った落ち着いた雰囲気の掲示から、きちんとしたお知らせであることを伝えましょう。
一般に、直接的な文字情報が少ない空間ほど品質感が高まります。リラックスしてもらう施設では、その点を損なわないような運用を、設備とともに考えて行く必要があると言えるでしょう。
No.: 15
対象:スパのテレビ
設置場所:横浜市内のスパ(日帰り温泉施設)
報告者:ディーエムシー
報告日:2016.2.12
症例:スパのテレビ:クレームアレルギーの疑い ただしマシンの異常は認めず
ダメ度:-(マシンの異常は認められない)
処置:掲示計画修正
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「ダメマシン」でお困りの方へ
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上のフェイスブックページに以下の内容を投稿して下さい。投稿順に診断、処方箋をお応えいたします。現場でお困りの方は無料で何度でもお応えします。どしどしご連絡下さい!
・明瞭な写真または動画(複数歓迎)
・設置場所とマシンの目的
・困っていること・症状(出来るだけ具体的に)
・テプラなどの対処部分の写真と説明
※プロの方へ
このページの内容を参考にして設計されることは大歓迎です。引用も問題ありません。(ただし、法的な責任は負いません。また、できれば一言「参考にしました」と言って貰えると嬉しいです。)
個別にデザインを相談したい場合はご連絡下さい。最優先で対処させて頂きます。
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