デザインが届ける2009年10月02日 16:08

「for the rest of us」(とり残された者のために)

このフレーズは、アップルコンピューターがMacintoshを発売する際のコピー「The Computer For the Rest of Us」の一部です。マックファンの間ではとても有名だそうですので、見聞きなさった方も多いことでしょう。

私はこの言葉は、デザインの一つの大きな役割をうまく表現していると思っています。
元々のコピーはいわゆる「デジタルデバイド」を越える(異論もあることと思いますが)というメッセージですが、デザインによって越えられる「隔たり」がデジタル以外にももっと有ると思います。

UI(ユーザーインターフェイス)はもちろん、UD(ユニバーサルデザイン)もデザインによって隔たりを越えようとする努力そのものですね。

歴史家によれば、技術革新のたびに文明の地図が塗り替えられるそうですね。文明は価値観を育み文化となって伝播していきます。その道程では必ず「the rest of us」が生まれてくるでしょう。もちろん、それは技術面だけではなく、文化、価値観においてもですよね。

話を難しくしてしまいましたが、『誰かが見つけた「いいこと」(=技術、知恵、美、用、笑、等々)を、別の誰かにわかりやすく、しかも気に入ってもらえるように届ける』というのがデザインの仕事なのではないかと思っています。

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