「体験的認知と内省的認知」2010年02月10日 23:59

今日はなんとも僥倖なことに、各方面のスペシャリストが弊社に集い、非常に刺激的なブレインストーミングを行いました。
テーマは、以前に紹介させて頂いた「フリー」についてです。この書で紹介されている事例を越え、実際に私たちが取組むビジネスの具体的なヒントについて、それぞれの方面からのお話を伺うことが出来、沢山の視座とヒントとアイデアを頂戴しました。

その中のひとつ、この会の発起人でもありますI氏よりご教示頂いた「体験的認知と内省的認知」のお話はインターフェイスデザインにおいても関わりの深いものでした。

現代の子供の多くは情報を体験的認知だけで判ったように思ってしまい、理解が深まりにくいとのこと。例えばゲームを子供に与えて、マニュアルを読む子と読まない子では、始めはマニュアルを読まないこの方がすぐにゲームに慣れて得点が高いそうです。しかし、1月あまりするとマニュアルを読む子の方が得点が高くなるのだとか。
ゲームの世界でも「努力をしたものが最後は勝つ」というのはちょっと溜飲がおりる話ですが、やはりそれは少数派のようです。

そこでデザインとして発想しますと、、
 体験的認知 → 内省的認知
という道筋を描いてあげることですね。
それも、「→」の部分は主体的な活動として出来ればよりよいですね。
ゲームなら「宝箱を見つける」というイベントが実は理解を促すインフォメーションだった、というものでしょうか。

デザインの中では造形が行為を誘発する事を「アフォーダンス」と呼んでいますが、認知を引きだすアフォーダンスをUIデザインは取り込んで行かなければならないでしようね。

ブレストは二次会まで及び、最後まで知的な刺激を沢山頂きました。
みなさま、ありがとうございました!
dmc.
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