「日本のサービス」の輸出2012年05月11日 11:40

飛鳥II
 ドイツの品質
 中国の価格
 日本のサービス

中国のある大規模な眼鏡工場に貼られていたと言うスローガンです。数年前、一橋大学の関先生から教えて頂きました。

以来、ものづくりという言葉から抜けてしまいがちな「お客さまとのつながり」を意識させる視座として、おりに触れて引用させて頂いております。また、それぞれのデザインにおいてサービスまでイメージを膨らませる時にも意識します。

「サービスは輸出が難しい」という話を見聞きします。それは他国でそれを作り上げる難しさからなのでしょうけれど、上記の(少なくとも中国的な観点からの)認識からは、日本のサービスは世界で闘えるものなのでしょう。

実際、日本式のラーメン屋さん、コンビニが中国で店舗を増やしているそうです。欧州や米国など広く世界に先行する回転寿司、静かに浸透するコーヒーショップもあり、日本的接客を積極的に取り入れているのは本当かも知れませんよ。

私は「デジタルファブリケーションはものづくりをサービス業に変える」と思っているのですが、もし本当にそうなるとしたら「サービス業としての日本のものづくりが世界を席巻する」ということも有り得るのかもしれません。

ところで、「日本のサービス」をでまるごとパッケージして海外に届けられるプラットフォームがありました。「船」です。
現在の客船のコンテンツやサービスは英米に源流を持つものですが、日本的な旅のコンテンツとサービスを詰め込んだ客船があったら面白そうですよね?離れのある温泉に露天風呂、せせらぎに螢を追って路地裏散策、気が向けば町や自然を巡り、とびきりの料理を頂く、、。
ちょっと飛躍し過ぎですが、もちろん既存のスタイルも混在して、日本的なリラックスとあわせて時に応じて選べるといいなぁと思ったりしました。
dmc.
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