夕闇2009年11月17日 20:52


夕闇 プロペラ機

すっかり寒くなりました。
冬には冬らしい色彩、鮮やかな色なのに冬を感じさせるものを、、と探したのはプロペラ機から見た夕陽です。黒と朱と紺のコントラストがきれいです。

現実は厳しいけれどふさぎ込んでもいられない、陽はなかなか当らないけれどしおれる訳には行かない、そんな時には厳かな中に希望が持てるようなものが必要ですね。

草のような屋根2009年11月18日 22:29

サグラダ・ファミリア 中から
有名なサグラダ・ファミリアの内部です。
柱の造形が、樹と言うよりは草の軽さで、葉を広げた様な屋根には花のような窓もあります。

ともに有機的な造形ですが、外側の動物的な重厚さとは対照的な植物的な軽快さがあります。
見上げると自分が、草むらに身を潜める虫になったような気分になります。虫ならば重力から自由になって天に近づく、、とは勘ぐり過ぎでしょうね。
明るくて軽快なふわふわした空気を感じる空間でした。

一周年!2009年11月19日 17:38

今日はこのブログを初めて、ちょうど一年の節目です。
みなさま、ご愛顧ありがとうございます。これからも倍旧のご贔屓に預かりますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

小さなブログですが、反響のあった記事をいくつかご紹介いたします。

まずは、記事をアップして以来コンスタントに沢山の方に見て頂いていますのが「バイオミミクリー」。
バイオミミクリー
自然から学ぶ真摯な態度が広く支持されているのでしょう。

次に、注目が多かったのがこちら「小さい車」。
小さい車
小さい車が好きな方が沢山いらして嬉しくなりました。

また、「9歳の壁」「納得解」というキーワードで、こちらにいらして下さる方が多かったのも印象的でした。

これからもデザインのことについて、新しい出会いについて書いていきます。今後ともよろしくお願いします!

石付2009年11月20日 23:13

石付の苔と草
北鎌倉の古民家「たからの庭」にお邪魔してきました。
 http://takaranoniwa.com/
以前は陶芸家が住まわれて、庭の奥にある窯で焼いていたそうです。暫く空き家だったものを手入れして居心地のいい隠れ家に生まれ変わりました。

写真はその入り口に積まれたレンガです。苔が美しいです。
盆栽に石付(いしづき)という形がありますが、苔むすレンガもいいですね。
古いものの上に新しく生まれるものを思いました。

何の役に立つか判らない事をする2009年11月24日 23:59

この世の中には数百年かかる仕事に情熱を打ち込んでいる方が沢山いらっしゃいます。
教会建築、森林育成もそうですし、基礎科学の研究もそうでしょう。何より人間が育つのは百年単位の時間が必要だと言います。何世代にもわたる継承があって初めて為しえることがあると言うことだと思います。

以前、素因数分解について書かせて頂きましたが、これは暗号技術と深い関わりがあり現在の社会では絶対必要な学問です。
とはいえこれを研究してきた数学者は「暗号技術に応用できる」と初めから考えていた訳ではないでしょう。

学問の歴史のひとつは古代ギリシャに遡るのだと思いますが、そこでは科学と哲学と数学が一体だったといいます。素因数分解の歴史も沢山の傍流とともに数百年の厚みがあるそうです。

これは想像でしかないのですが、世の真理に迫る探求心に魅せられた人が、自身の胸中の「血の騒ぎ」に従った事が全ての始まりだったのかもしれません。

ところで、「血の騒ぎを聴け」というエッセー集がありますが、私はこのタイトルに込められたものに鼓舞されています。


宮本輝著「血の騒ぎを聴け」
http://www.shinchosha.co.jp/book/130714/

過去記事:整える
http://dmc.asablo.jp/blog/2009/06/08/

過去記事:50GeVシンクロトロン
http://dmc.asablo.jp/blog/2009/08/03/
dmc.
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