贈り物2009年06月15日 13:14

私は「デザインは贈り物」と感じておりますが、先日ある方がこの話題になった際「デザインの語源には贈り物という意味もあるらしいよ」と教えて下さいました。
デザインの語源はラテン語の「designare」とされていますが、きっと「designare」から「design」になるまでの間に、多数の人がデザインの価値について模索した事でしょうね。
その模索の中で「贈り物」の意義が込められたことに思いが巡りました。

さて、今度「贈り物」をデザインすることになりました。贈る人も貰う人も、売る人も作る人も、みなが笑顔になるようなものをデザインしようと考えています。。


過去記事:「デザインは贈り物」
http://dmc.asablo.jp/blog/2009/03/09/4162428

アマリリス2009年06月16日 11:08

深紅のアマリリス
先週からスタジオの近くにアマリリスが咲いています。
大きな花びら全体が深い赤で、シベが白。葉の濃い緑とあわせて貫録を漂わせていました。

一般的には写真に切り取ると色を強く感じることが多いように思いますが、この赤はもっと強い印象の深い赤でした。
この深い赤が写真でも表現できたらと思いますが、カメラとレンズの性能、そして何より腕がもっと必要でしょうね。

デザインの方法2009年06月17日 16:56

昨日、最新のデザイン・リサーチ・メソッドの本が届きました。世界各国の優秀なデザイン集団のノウハウが紹介されています。惜しげもなく自分達のノウハウを公開なさった各位には敬意を表したいと思います。

私はそれを出来るだけ率直に受け入れる心構えで読みました。
「ここは使える」「ここは使えない」と浅知恵でアレンジすることの愚かさも、批判精神を持たずに形式を足早にトレースすることの浅はかさも、知を商売にしている人間が陥りやすい過ちと教わっています。

話はそれますが、昨年ジャズアルバムとしては43年ぶりにグラミー賞に輝いたハービーハンコック氏が、あるインタビューに答えた言葉です。
「学ぶことを敬遠しないようにしています。学ぶこと、領域を広げること、探求することの価値や素晴らしさから距離を置きたくありません。」
氏は同時に「音楽性は技術によって影響されるものではありません。音楽を作っているなら、音楽を最優先にするのです。」とも述べていました。

オープンに、フラットに、もっともっと学んで行きたい、と改めて思いました。

紫陽花2009年06月18日 22:18

紫陽花
夏商戦を前に、各社の新商品発表が盛んです。今日もお客さまの発表会に参加して参りました。知恵をふり絞った商品が並ぶ会場は熱気に包まれています。
伺えば、手応えありとのこと。新たな一手を打てていたかどうかが今後の勝負を決するのでしょう。来年、再来年以降の未来をどう見据えていくのか。。なかなか難しいテーマに思いますが、デザインを切り口にすればおのずと見えてくるようにも感じています。
ますますデザインで進めて行くことの意義をあらためて思いました。

雨は降りませんでしたが、梅雨らしい空気が夏を予感させます。
道端には鮮やかな紫陽花が小山のように咲いていました。

「存在価値競争」への曲がり角2009年06月19日 22:03

「もの作り」をして売るメーカーの使命、役割というものについてずっと感じている事があります。

「市場が成熟したらデザインが重要になる」とは、学校でも教えている事です。
どうやって市場が成熟すると知るのか、どのようなデザインが必要なのかといった経験が重要な判断も、成長市場から成熟市場へのターニングポイントにおいてはある程度分かるようになっています。

ただ、今本当に必要とされている事は成熟市場となって久しい市場を、再び成長市場にさせる価値の創造です。
私は、成熟市場での本当の競争は「企業の存在価値競争」だと捉えています。デザインはこの「商品の使用価値競争から企業の存在価値競争への転換」を強力に進める事が出来る大きな力を持っているはずです。

「市場が望むからこのようなデザイン」だけでなく「私たちが作るからこのデザイン」を見せつけられるかどうか。今から本当に作り上げなければならない、と私は思っています。
dmc.
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