朝焼け ― 2010年07月15日 23:18
「はいっちゃだめ」・・おしい! ― 2010年07月16日 18:04
横浜狩場インター入口の標識です。
こどもでも判るようにとの配慮でしょうか、ひらがなで「はいっちゃだめ」と書かれています。
しかし、写真でもお判りと思いますが、この標識は高い位置に掲げられています。また道路の分岐地点にあるため、最寄りの歩道からは距離があります。
・・ふむ。。
この標識をデザインされた方は、少しでも伝わるようにと配慮なさったのでしょうけれど、設置位置が子供の視界に入るのは難しそうです。また、視認性も不足している印象ですね。
それから、歩行者と自転車に対してのサインと原付バイク向けのサインが一緒に掲げられているのはなぜでしょう?免許のあるもの=法規を知る人を子供達と同じ対象にすることに混乱を感じます。
歩道の近く、低い位置に歩行者と自転車向けの標識を、もっと簡略化したデザインで掲げて、「自動車専用道路」の標識の下に「原付禁止」と掲げる方がいいのでは??と思いました。
入口の階段 ― 2010年07月20日 23:59
本日は大阪におりますが、出張のたびに気になる事がありまして、それは移動中何度も乗り越える小さな段差です。
出張で小さなスーツケースを転がすから余計に気になるのですが、街中の段差にもその街の表情があるようです。
詳しい事は存じ上げないのですが、歩車道間や建物の段差は、古くは治水(雨水処理)、最近ではユニバーサルデザインへの配慮があるのでしょう。現在では、何気なく出来てしまった段差は「無くそう」という傾向を感じますし、あえて作った段差、例えば市街地のバンプ等にはその意味がはっきりしています。
余談ですが、バンプのように「アーキテクチャ」を制約として用いる方法は、新しい統制として議論が進められているそうです。
さて、段差に感じるその街らしさ、と申しますのは「入口に作られた小さな階段」です。例えば地下鉄で路面から潜る入口に、数段の階段がついていて、人は一度数段登ったあとにまたおりることになります。
駅内のエスカレーターにも数段の段差がある所、エレベーター前が階段の所もありましたね。
古いビルの入口のようなこのスタイル、大阪で頻繁に遭遇するので、私にとっては大阪のアイコンになっています。
(統計的な根拠のない私見ですので、どうぞご寛容下さい)
この小さな階段は、ユニバーサルデザインの観点からは肩身の狭いものなのですが、建築的経験としてはちょっと面白いです。
大げさに申し上げれば「橋」ですね。神社の参道における太鼓橋のように、一度階段を上ってまたおりる事が「彼岸へ渡ること」を体感させます。
世界はシームレスな方向へ向かっておりますが、シームレスの中には必ず「ひっかかり」が必要になるでしょう。この小さな階段は「ひっかかり」としては充分過ぎるのですけれど、案外大切なものかもしれません。
ユニバーサルに配慮してなおかつ「ひっかかり」として存在出来たら、つまり「この街にきた」を体感させるものになれたら、、そんなことを思いながら、スーツケースを持ち上げておりました。
出張で小さなスーツケースを転がすから余計に気になるのですが、街中の段差にもその街の表情があるようです。
詳しい事は存じ上げないのですが、歩車道間や建物の段差は、古くは治水(雨水処理)、最近ではユニバーサルデザインへの配慮があるのでしょう。現在では、何気なく出来てしまった段差は「無くそう」という傾向を感じますし、あえて作った段差、例えば市街地のバンプ等にはその意味がはっきりしています。
余談ですが、バンプのように「アーキテクチャ」を制約として用いる方法は、新しい統制として議論が進められているそうです。
さて、段差に感じるその街らしさ、と申しますのは「入口に作られた小さな階段」です。例えば地下鉄で路面から潜る入口に、数段の階段がついていて、人は一度数段登ったあとにまたおりることになります。
駅内のエスカレーターにも数段の段差がある所、エレベーター前が階段の所もありましたね。
古いビルの入口のようなこのスタイル、大阪で頻繁に遭遇するので、私にとっては大阪のアイコンになっています。
(統計的な根拠のない私見ですので、どうぞご寛容下さい)
この小さな階段は、ユニバーサルデザインの観点からは肩身の狭いものなのですが、建築的経験としてはちょっと面白いです。
大げさに申し上げれば「橋」ですね。神社の参道における太鼓橋のように、一度階段を上ってまたおりる事が「彼岸へ渡ること」を体感させます。
世界はシームレスな方向へ向かっておりますが、シームレスの中には必ず「ひっかかり」が必要になるでしょう。この小さな階段は「ひっかかり」としては充分過ぎるのですけれど、案外大切なものかもしれません。
ユニバーサルに配慮してなおかつ「ひっかかり」として存在出来たら、つまり「この街にきた」を体感させるものになれたら、、そんなことを思いながら、スーツケースを持ち上げておりました。
過剰な「忌避」を忌まわしむ ― 2010年07月21日 23:59
「鯉を殺してしまった」
唐突なのですが、昨日の記事から連想して「心に引っかかること」として思い出しました。
これは、新潟中越地震の際、鯉の産地として世界的に知られた山古志村の生産者の方が口にした言葉です。
避難の後、生き残った鯉を新しい池にヘリを使って移動させていました。大掛かりな引越は、ニュース映像でご覧になった方もおられるかも知れません。
この時、鯉を育て続けてきた人は「死なせてしまった」とも「見殺しにしてしまった」とも言わず「殺してしまった」と言ったのです。
言葉ですから、その地方独特のものもあるでしょうし、文脈を履き違えている可能性もありますが、私にはとても強い職業意識と全てを引受けた人の気持ちよさがあったのです。
この気持ちよさ、大切にしたいと思っています。
唐突なのですが、昨日の記事から連想して「心に引っかかること」として思い出しました。
これは、新潟中越地震の際、鯉の産地として世界的に知られた山古志村の生産者の方が口にした言葉です。
避難の後、生き残った鯉を新しい池にヘリを使って移動させていました。大掛かりな引越は、ニュース映像でご覧になった方もおられるかも知れません。
この時、鯉を育て続けてきた人は「死なせてしまった」とも「見殺しにしてしまった」とも言わず「殺してしまった」と言ったのです。
言葉ですから、その地方独特のものもあるでしょうし、文脈を履き違えている可能性もありますが、私にはとても強い職業意識と全てを引受けた人の気持ちよさがあったのです。
この気持ちよさ、大切にしたいと思っています。
「報酬とやる気」について ― 2010年07月22日 23:35
よく見ているネット(ツイッター)で話題になっていたのでのぞいて見ました。
ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」
http://www.ted.com/talks/lang/jpn/dan_pink_on_motivation.html
(クリックすると動画ページにジャンプします。)
いわゆる「インセンティブ=報酬」は、単純作業の効率を上げますが、ちょっと複雑な問題になると作業効率を下げる、という実験結果が紹介され、これは40年の間に何度も繰返し確認された客観的事実だと強調しています。
そうでした。心理学の書籍で知ったはずなのにすっかり忘れてしまっていました。語り手のいう「神話的な根拠」は無意識の中に深く入っているのかもしれません。
そして後半では、インセンティブではない、複雑な問題を解決するために有効なアプローチが紹介されています。
いわく、、
・AUTONOMY(自主性)
・MASTERY(成長)
・PURPUS(目的)
この三点です。詳細は動画を見て頂くとして、その仕事を「自らの発するもの」として捉えた時に、生産性が上がることにはなるほどと思いますね。
さて、もうひとつ思い出した事がありました。
「翻意の報酬は低い方が効果がある」という実験結果です。これは主張を曲げる事の見返りとして報酬を払う場合、高い報酬を払われた方は心からの翻意は少なく、低い報酬の方は翻意する者が多い、というものです。
うろ覚えですが、低い報酬だと意にそぐわない対価として見合わないため、心の方が「これは正しい判断だった」と修正してバランスを取るのだ、と説明されていました。
もっと実践的な情報が欲しくなりました。
ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」
http://www.ted.com/talks/lang/jpn/dan_pink_on_motivation.html
(クリックすると動画ページにジャンプします。)
いわゆる「インセンティブ=報酬」は、単純作業の効率を上げますが、ちょっと複雑な問題になると作業効率を下げる、という実験結果が紹介され、これは40年の間に何度も繰返し確認された客観的事実だと強調しています。
そうでした。心理学の書籍で知ったはずなのにすっかり忘れてしまっていました。語り手のいう「神話的な根拠」は無意識の中に深く入っているのかもしれません。
そして後半では、インセンティブではない、複雑な問題を解決するために有効なアプローチが紹介されています。
いわく、、
・AUTONOMY(自主性)
・MASTERY(成長)
・PURPUS(目的)
この三点です。詳細は動画を見て頂くとして、その仕事を「自らの発するもの」として捉えた時に、生産性が上がることにはなるほどと思いますね。
さて、もうひとつ思い出した事がありました。
「翻意の報酬は低い方が効果がある」という実験結果です。これは主張を曲げる事の見返りとして報酬を払う場合、高い報酬を払われた方は心からの翻意は少なく、低い報酬の方は翻意する者が多い、というものです。
うろ覚えですが、低い報酬だと意にそぐわない対価として見合わないため、心の方が「これは正しい判断だった」と修正してバランスを取るのだ、と説明されていました。
もっと実践的な情報が欲しくなりました。
EVEX 電気自動車開発技術展 ― 2010年07月23日 23:59
先週の事になりますが、「EVEX-電気自動車開発技術展-」を見て参りました。
同時開催としてフロアを隔てず「CSF-クリーン発電&スマートグリッドフェア-」が行われていました。
同時開催としてフロアを隔てず「CSF-クリーン発電&スマートグリッドフェア-」が行われていました。

開発技術展ですので、メインテーマの「電気」に関する技術が中心です。
電気を得る(発電)と配る方法(グリッド)について、沢山の企業がチャレンジしています。
電気を得る(発電)と配る方法(グリッド)について、沢山の企業がチャレンジしています。
こちらはチャージャー。次世代ライフラインのインターフェイスですね。
いずれ重要なアイコンとなって行くでしょう。
自動車メーカーにとって最も重要なテーマは「電池」です。
今の容量では、電気だけで現在の自動車を置きかえる事は叶いません。パワーが圧倒的に足りないそうです。
そのため大勢の専門家が多分野に渡って研究を進めていると伺いました。いずれにしても「電池に充電してモーターで走る」というスタイルが、次世代の自動車としてコンセンサスが得られている印象がありました。
(後日知った事ですが、かつて主流と期待された燃料電池の研究は余り活発ではないそうです。また帆ではない方法で風力を利用した自動車なども研究されているとのことです。)
今の容量では、電気だけで現在の自動車を置きかえる事は叶いません。パワーが圧倒的に足りないそうです。
そのため大勢の専門家が多分野に渡って研究を進めていると伺いました。いずれにしても「電池に充電してモーターで走る」というスタイルが、次世代の自動車としてコンセンサスが得られている印象がありました。
(後日知った事ですが、かつて主流と期待された燃料電池の研究は余り活発ではないそうです。また帆ではない方法で風力を利用した自動車なども研究されているとのことです。)
既存の車を電気化したものは、リアリティを感じるようでもあり、可能性を限定しているようにも感じました。 既存の車を電気化したものは、リアリティを感じるようでもあり、可能性を限定しているようにも感じました。
タクシーを使った運用実験が行われているそうです。
小型のパッケージは電気自動車でもっともっと提案されるでしょうね。
一人乗りスポーツも複数。
小さなメーカーによるスキンチェンジも盛んになるでしょうね。
太陽電池バイクや、
燃料電池バイクも。これは航続距離10Km。
お馴染のセグウェイも、インフラが変わると再び脚光を浴びるかもしれませんね。
またこのブログに何度も登場して頂いているI氏の専門でもありますが、「エンジン音」が無くなる事によって、様々な課題も予測されています。
例えばエンジン音にマスクされて(隠されて)いたノイズが聴こえてきたり、モーター音の人体への影響などが新たな研究課題となっているそうです。
快適性や感性品質に直結するテーマなので、こちらも注目です。
新会社の予告です。 ― 2010年07月26日 23:59
5月から開催された「世界を変えるデザイン展」は大変な反響を呼びました。デザインの現場でも「BOPビジネス」はトレンドキーワードとして耳目する事が急増しました。
ただ、実際のプロダクトは本当に要求される機能に不足していたり、ビジネスとしては成立していないものも多いそうです。「世界を変えるデザイン展」でも、実際に現地の収益に寄与しているものは1つだけでした。
そこで、現地の収益と発展に寄与し、ビジネスとして成立するBOPプロダクトにチャレンジするプロジェクトがスタートしました。
私たちも「デザイン」の力を信じて、そのプロジェクトに参加しています!
近くそのプロジェクトが、正式な会社としてスタートします。
はたして「デザイナーがBOPって言ったってトレンド追っかけてるだけでしょ?」と言われるのか、「デザインはやっぱり凄い」と言われるのか。。勝負です。
ただ、実際のプロダクトは本当に要求される機能に不足していたり、ビジネスとしては成立していないものも多いそうです。「世界を変えるデザイン展」でも、実際に現地の収益に寄与しているものは1つだけでした。
そこで、現地の収益と発展に寄与し、ビジネスとして成立するBOPプロダクトにチャレンジするプロジェクトがスタートしました。
私たちも「デザイン」の力を信じて、そのプロジェクトに参加しています!
近くそのプロジェクトが、正式な会社としてスタートします。
はたして「デザイナーがBOPって言ったってトレンド追っかけてるだけでしょ?」と言われるのか、「デザインはやっぱり凄い」と言われるのか。。勝負です。
暑中お伺い申し上げます。 ― 2010年07月27日 23:18
金時山山頂付近にて ― 2010年07月28日 23:35
先週末、箱根外輪山の金時山(1,215m)に登ってきました!
朝4時の出発時にはもう29度。風が全くない蒸し暑さの中、木の根っこの階段をよじ登ったりしながらずんずん進みました。
それでも鳥達の美しい鳴声や道の脇に咲く小さな花が涼しげで気分が軽くなります。
標準75分のところを100分で登頂しました。山頂では見た事のない美しい蝶に出迎え
られてしばし感動に浸りました。
この写真でご覧頂けるでしょうか、富士山の山頂だけが宙に浮いていました。
さて、その山頂のすぐ下に大人の背丈くらいの機器が設置されています。
ソーラーパネルがついていますから、何かの観測機器でしょうか。
これが何かおわかりになりますか?
私はわからなかったのですが、近づいて見ますと、、
「登山者カウンター」と手描きで書かれていました。
環境省設置、とありますので自然保護の元となるデータを採集しているのかもしれません。どの様にカウントしているのかはちょっと判りませんでした。
日本中に色々なセンサーが配置されていますが、このような対人センサーも沢山あるのでしょうね。リアルタイムで公開したら色々面白い事が出来そうだ、、そんなことが少し頭をかすめましたが、それもつかの間、大量の汗とともに失念です。
大人たちは下山のきつさに閉口している中、「下りの方が面白い!」と言う娘(11歳)の若さにあらためて驚きながら、すっかりリフレッシュされた気分で帰ってきました。
電線のある空 ― 2010年07月29日 23:36
以前も書いたと思うのですが、傾いた電柱からよろよろと低い軒に電線が延びて、その合間に見える空が好きです。
完全に個人的なノスタルジーです。今まで共感が広がった事はありませんので(笑)
ホーローの看板のように、一度は嫌われて無くなってもやがて懐かしまれる、、電線もそんな風になって行くのでしょうか。。
地中化が進まず、そのために「できれば無い方がいい」と暫くは思われ続けていきそうですね。
ところで、電気自動車とあわせて電力網が新たに注目を集めています。「スマートグリッド」と呼ばれる電力供給の最適化も研究が盛んですね。
これまでとは異なる電気との接し方が生活に入り込んでくるかもしれません。電気を得るためのインターフェイスも当然変わって行くでしょう。
どうかその新しいインターフェイスが、電気を使う事の喜びを感じさせるものでありますように。。
・・こんなふうに願うのはきっと電線好きだからですね!
完全に個人的なノスタルジーです。今まで共感が広がった事はありませんので(笑)
ホーローの看板のように、一度は嫌われて無くなってもやがて懐かしまれる、、電線もそんな風になって行くのでしょうか。。
地中化が進まず、そのために「できれば無い方がいい」と暫くは思われ続けていきそうですね。
ところで、電気自動車とあわせて電力網が新たに注目を集めています。「スマートグリッド」と呼ばれる電力供給の最適化も研究が盛んですね。
これまでとは異なる電気との接し方が生活に入り込んでくるかもしれません。電気を得るためのインターフェイスも当然変わって行くでしょう。
どうかその新しいインターフェイスが、電気を使う事の喜びを感じさせるものでありますように。。
・・こんなふうに願うのはきっと電線好きだからですね!
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